貴職の日頃の保育・福祉充実のためのご尽力に敬意を表します。
このたび厚生省は、7月21日の第1次補正予算「少子化対策臨時特例交付金」2003億円の成立をうけて、この交付金要綱・実施要項を各市町村に通知しました。
今回の通知は、短期間の取り組みのため愛知県下の各市町村においても、交付金申請にあたっては大変苦慮されていることと思います。
私たちは、少子化対策であるならば、単年度ではなく総合的で長期的政策のもと、駅型保育をはじめとする利便性のみを強調した事業への補助ではなく、子ども達の健やかな成長が保障できるような現行制度の拡充こそが必要と考えます。
この交付金のとりまとめにあたり、この「交付金」が保育所待機児童の解消、少子化対策の有効な制度として活用されるよう、下記の事項を要求します。
記
1.「少子化対策臨時特例交付金」の実施、事業計画の策定にあたっては、労働組合や関係団体に対し、一刻も早く説明会を開き、基金の運用、交付金の金額、事業対象種目、事業計画の出し方などを詳しく説明すること。
また、市町村も県にならって説明会を開くよう要請すること。
2.事業計画の策定にあたっては、公立・民間保育園、無認可保育所(共同保育所)、学童保育所をはじめとする関係職員、労働組合などとよく協議・相談し、住民の意見を充分に反映したものにするとともに、次のことを基本におこなうこと。
@ 「少子化対策臨時特例交付金」の対象には、無認可保育所(共同保育所)や院内保育所も適用するよう各市町村に要請すること。
A 「少子化対策臨時特例交付金」を学童保育(放課後児童健全育成事業)の施設・整備費等に適用するよう各市町村に要請すること。
B 「少子化対策臨時特例交付金」は、保育所待機児童解消対策を中心とし、基盤整備事業など公的保育の充実のために執行されるよう各市町村に要請すること。また、これを機会に「0歳児保育」「一時保育」など地域住民の保育要求の実現に努力すること。
C 地域住民が求める地域に密着した事業をおこなうこと。また、保育所整備などをおこなう場合、地元中小業者に優先的に発注するなどして、地域経済の振興にもつなげること。
3.有効な少子化対策とするためには今回の国の予算の範囲では不足する場合も想定されます。継続的な事業とするために、国に対し意見書を上げるとともに、県や自治体独自の予算「上乗せ」など必要な措置を講じ子育て支援策の充実を図ること。
以上