2005年3月の開港を目指し、中部新国際空港の建設および空港関連事業と前島開発事業が進められていますが、これらの事業は「その必要性についての疑問」「環境に与える影響に関し、十分な検討と県民合意がえられていない」「埋め立てのために幡豆町や他の地域の環境・自然を破壊する」など問題を大きく残したままです。
前島計画は関西空港の「りんくうタウン」が示すように採算の保障は全くなく、開発会社のみを利するムダそのものです。さらに新空港建設事業は、土砂採り、空港連絡橋、知多中央道と空港をつなぐ横断道路などの交通アクセス、伊勢湾口など数兆円にもおよぶ関連公共事業をたちあげる起爆剤と位置づけられています。こうした大型公共事業には決まって汚職・腐敗がつくように、今回も県幹部職員と企画コンサルタント会社との贈収賄事件も発覚、埋め立てによる漁業保障や土砂採りに絡む副知事と漁連会長との疑惑が明らかになっています。このような汚れた空港および関連事業計画は直ちに中止すべきです。
すでに3兆6000億円を超える県債残高をもつ愛知県をはじめ県内自治体は借金のヤマにあえいでおり、この上の大型公共事業推進は暴挙そのものといえます。こうした問題点を踏まえ、いまこそ県民の意思にもとずいて、空港および関連事業を根本的に見直すべきであり以下の点について要請します。
記
1.空港島の建設については、2005年開港を前提とせず、埋め立て・土砂採りによる環境問題、漁業問題、財政問題など問題を解決するまで工事の一時中止または延期などの措置をとること。
2.環境庁が懸念を表明した前島の必要性、規模、山土を埋め立てに使うこと、大型開発が伊勢湾の水質に与える悪影響など、すべてクリアーする手立てを公表すること。
3.自然破壊、ムダな公共事業の前島開発計画を中止するよう、愛知県に指導すること
以上