愛知県人事委員会

委員長 高須 宏夫 様

愛知県人事委員会勧告にあたっての申し入れ

2000年9月21日

 

愛知県労働組合総連合

議 長  阿部 精六

 

自治労連愛知県本部

執行委員長 羽根克明


 日頃、職員と家族の生活を守るため、ご尽力されていることに敬意を表します。

 さて、人事院は8月15日、国会と内閣に対して、一般職国家公務員の給与改定に関する勧告を行いました。その内容は、2年連続で一時金を削減し、年間4.75月と、30年前の水準に逆戻りさせる厳しいものになっています。しかも、官民格差が「0.12%・447円」という僅差を理由に俸給表の改定を見送り、その分を、扶養手当に若干上積みするにとどめています。このまま賃金改定が行われれば、年間69,000円のマイナスで、昨年の削減分とあわせれば164.000円もの賃金ダウンにつながります。

 こうしたマイナス勧告を自治省は、8月22・23日の全国人事委員会事務局長会議と総務部長会議で、地方も人勧に準じて期末・勤勉手当の削減や一層の給与抑制を行うよう求めるなど、不当な抑圧と介入を強めています。

愛知県においては、2年連続で給与削減が行われ、人事委員会勧告も3年連続の値切りで、人勧制度の形骸化など異常事態が続いています。こうした職員犠牲の継続は、職員の仕事に対するやりがい、働きがいを奪い、住民サービスの低下を招くものです。

本来、人勧制度は労働基本権剥奪の代償措置であり、つねに職員の生活を向上させるために機能する機関であるべきす。しかし人事院は、生計費原則を無視して、唯一官民格差をよりどころに低水準の春闘相場を公務員労働者に押しつけ、さらに全国の人事委員会に押しつけようとしています。

 このような勧告を、公務員労働者に強要する人事院は、労働基本権の「代償機関」どころか、「賃金抑制・抑圧機関」としか言い様のないものです。

 愛知県人事委員会においては、こうした不当な人事院勧告や自治省の指導・介入に追随することなく、職員の生活を守る立場から勧告されるよう申し入れます。

 

 

  1. 2年連続の給与削減や人事委員会勧告の抑制は、制度の形骸化と「代償機関」としての機能を放棄するものであり、知事と議会に対してこのような事態をくり返さないよう強く申し入れること。

     

  2. 人事院勧告に追随することなく、職員の生活を改善する勧告を行うこと。 

以 上


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