第11回 愛知「解放運動戦士」合葬追悼会

哀悼の言葉

2002年5月12日

愛知県労働組合総連合

副議長 伊豆原 直


 第11回愛知「解放運動戦士」合葬追悼会にあたり、愛労連を代表して、合葬者のみなさまに心より哀悼の言葉を述べさせていただきます。

 今年も、若葉の時期を迎えました。薫風さわやかな新緑の五色園です。本日、合葬されました労働組合や職場の活動家をはじめ45名の皆様は、平和で民主的な社会の実現を願って、昼夜を違わずたたかいに邁進されました。残念にも志し半ばで、逝去されました。さぞ無念の思いであったと考えます。

 みなさん。いま、自公保連立の小泉内閣は、350万人という史上最悪の失業者を生み出し、医療と社会保障を切り捨てる「構造改革」路線をつきすすみ、自らの執政の過ちを顧みず、主権者である国民を塗炭の苦しみに置いています。

 独占大企業もまた、自らの利益の追求ばかり眼をやり、五十歳以上の労働者を対象に、十一万人の大リストラを強行した、NTTをはじめ自動車、電機、機械などの基幹産業および関連企業が、連合一部・幹部の助けを借りながら、労働者いじめ、中小・下請け企業いじめなど、「不法・不当」なリストラ・解雇を強行しています。

 正規社員・熟練工をリストラで追い出し、パ〜ト・りんじ・派遣などの不安定雇用労働者を増大させ、職場の自由と民主主義を奪い、残業代の不払い、賃金・一時金・退職金の一方的な切り下げなど、攻撃は、とどまるところを知らない状態です。

 さらに、長時間・超過密労働が過労死や労働災害を多発させ、ルール無き資本主義の強行とあいまって、企業の社会的責任を放棄し、その犠牲をもっぱら労働者と勤労国民に押しつけています。

 こうしたなかで、全労連はじめ愛労連が提起した、働くものの権利と職場の民主主義を守るための「働くルールの確立」運動は、連合職場をはじめ、全ての働くものの共感を得て、リストラ・解雇阻止、一方的な出向・配転をやめよ、残業の不払いは許さない、労働者の権利を守れなど、国民的な運動と要求になりつつ、たたかいの広がりをつくりだしています。

 また、自公保連立の小泉内閣は、有事関連三法案を閣議決定し、国会に提出しました。敗戦から今日まで、私たちが営々と守り続けてきた憲法九条を蹂躙する、驚くべき悪行です。戦争を放棄した日本を再び戦争する国へと歴史を逆戻りさせる、正に時代錯誤といわざるを得ません。 

 戦争を許さない、有事法制阻止のたたかいと声は、燎原の火のように燃え上がりつつあります。私たちは、断固としてこの法案の成立を阻止する決意を表明します。

 本日合葬された諸先輩の皆様方は、日本国憲法および平和と民主主義の理念、さらには国民と労働者の”いのちとくらし”そして権利を、たたかいの血と汗で築き上げてこられました。

 情勢は、こうしたたたかいの成果を、根こそぎ奪い去ろうとする、緊迫した状況です。

 私たちは、皆様方の無念の思いを引き継ぎ、立派にたたかって、憲法九条を守り、平和と民主主義に花を咲かせる決意です。

 どうか安らかにお眠りください。


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