愛知県人事委員会

委員長 那須 國宏様

2004年賃金改善にあたっての要請書

2004年9月16日

愛知県労働組合総連合

議 長 見崎 徳弘

愛知県公務・公共業務労働組合共闘会議

議 長 羽根 克明

日本自治体労働組合総連合愛知県本部

執行委員長 羽根 克明


 

 自治体職員のくらしと権利向上のため、ご努力されている貴職に敬意を表します。

 さて、8月6日人事院は国会と内閣に、2004年の勧告を行いましたが、その主な内容は、@官民較差が0.01%、39円(寒冷地手当を見直さない場合の官民格差マイナス0.05%、207円)であるとして、月例給の改定を見送る、A一時金についても、民調比較で民間の4.39月と概ね均衡しているので改定をしない、B寒冷地手当の支給地域と支給額を約4割切捨てる、などとなっています。

 寒冷地手当を見直しされる地域では、6年連続の年収削減となり、それ以外の地域でも5年連続の年収削減で生活悪化が進められてきたもとで、公務員労働者の生活改善の要求、賃金改善で地域経済の活性化に応えない賃金抑制の勧告と言わざるを得ません。

 さらに、04勧告の「報告」で、「公務員制度改革」に歩調を合わせた「給与構造の基本的な見直し」と「地域格差導入」によって、職務給の強化、「業績評価」に基づく全面的な成果主義賃金への移行、より一層の本府省優遇の賃金制度をすすめることなどを来年度の勧告で行うことを表明しています。この「見直し」では、チームワーク業務を遂行する公務職場では弊害をきたすだけでなく、憲法15条の「全体の奉仕者」としての公務員の使命が果たせなくなるものです。同時に、「地域格差導入」は、公務員賃金全体の水準を引き下げるだけでなく、地域経済にも住民生活にも重大な影響を与えるものと考えます。

 貴人事委員会におかれましては、人事院勧告に追従することなく、自治体職員の生活実態と安心して公務に専念できる職場の確立に向けた真摯な検討を踏まえた「報告・勧告」をして頂けるよう、下記のとおり要請するものです。 

 

 

1.人事委員会勧告にあたっては、人事院の据え置き勧告に追従することなく、職員の生活と公務に安心して専念できるよう改善すること。

 

2.公務職場と地場賃金及び地域経済をいっそう深刻な事態にする「給与構造の基本的な見直し」「地域間格差の導入」は行わないこと。

 

3.公務職場に働く臨時・非常勤職員などの賃金、労働条件の実態を調査し、改善のための勧告をおこなうこと。

 

4.労働時間短縮のために実効ある措置を明らかにすること。また、長時間、「サービス・不払い残業」を根絶するため、実態調査とともに、その具体的改善策を勧告に明記すること。

以上


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