愛知労働局

局長 池田道郎 様

愛知最低賃金引き上げおよび審議会での意見陳述に関する要請書

2005年7月25日
愛知県労働組合総連合
議長   羽根 克明


 

 日頃からのご活躍に心から敬意を表します。

 さて、私たちはこの間、愛知の最低賃金引き上げを求めて、貴職に対し要請をおこなうとともに、愛知の現在の最低賃金が憲法第25条の生存権保障にはほど遠い水準であることを告発する生活体験をかさねてきました。別冊資料のとおり、最低賃金での生活はまともな生活をしようとすればかならず赤字になり、またその範囲内ですごそうとすれば食事をはじめ切りつめなければならない実態があらためて明らかになっています。食事についても十分な栄養摂取ができません。

 また昨年につづき、今年も683円にちなみハンガーストライキにとりくみ、アピールしてきました。私たちの宣伝行動においても、とくに若いフリーターや請負労働者が最低賃金に関心を示す姿が目につきました。

 この間、中央最低賃金目安委員会全員協議会で「愛知をAランク」に格上げするとともに、厚生労働省「最低賃金制度の在り方に関する研究会」は「最低賃金が生活保護基準を下回ることは問題」であるとの報告書をだすなど、最低賃金をめぐってさまざまな検討が加えられています。また厚生労働省が検討してきた、諸資料などをみても、最低賃金の改善にむけた気運が高まるなかで、私たちはぜひとも今年は思い切った引き上げとともに、審議会において、現場の労働者・パート労働者・生活体験者による意見陳述を実現するようつよく求めるものです。

 

 

1.今年10月以降の最低賃金について以下のように改善をおこなうこと。

@ 中央最低賃金審議会の目安にとらわれることなく、愛知独自の判断によって、地域最低賃金を改定すること。

A 愛知県は、Aランクへの格付けになったものの、ランク内の格差は解消されていない。ランク引き上げの根拠になった資料等をもとに、少なくとも700円以上に引き上げること。

2.全国全産業一律の新しい最低賃金制を確立するよう本省に求めること。金額は当面、時間額1000円以上、日額7400円、月額15万円以上とすること。

 3.愛知地方最低賃金審議会の運営については民主性・公開性を貫き、現場労働者の声を反映させるべく、希望者による意見陳述の機会等を設けること。

以上


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