愛知労働局長 
 池田 道郎 様

豊田労基署問題についての申し入れ

2006年9月7日
愛知県労働組合総連合
議 長 羽根 克明


 

 貴職におかれましては、たいへんなご努力に敬意を表します。

 さて、私ども愛労連と豊田・加茂労連はさる7月6日、貴職に対して「豊田労基署の『内部告発漏洩事件』についての申し入れ」を行いました。その際には「今回の件について調査の結果を報告・公表していただきたいと思います。またこの相談員は過去にも出身企業に連絡していたようですが、この方を非常勤相談員として採用する際にどのような公募をされたのか、その後の研修がどのような内容かきちんと説明していただきますよう申し入れ」ています。

 私どもの申し入れについて、貴職からは「当該企業労働者からの相談については他の相談員と代わる」ことや「今後調査をすすめる」という返事がありました。しかし残念ながら、その後の報道では当該監督署の署長及び管理職(当時)がこの相談員の出身企業の割引券でゴルフをしていたとされています。司法権を有する官庁にあって、これが事実であれば重大な問題です。

 私どもの労働組合にはトヨタ系の企業で不当な扱いをうけたり、偽装派遣の問題で告発したいという相談が少なくありません。7月の事件発覚後はとくに豊田や刈谷の監督署には相談しにくい状況となっています。愛労連には、匿名ですが新聞をみた方から「他の相談員でも情報が漏れている」との電話も入っています。先日の労災事故が契機で偽装請負が発覚したのもトヨタ系の企業でした。

 豊田労基署の情報漏洩問題について事実の調査がどこまで進んだのか、労働局からは情報が公開されていません。またその他の監督署においても地元企業出身の労働相談員がいるのかどうかも明らかにされていません。今回のゴルフ場割引券問題は、公務員としてのみならず、監督行政として特別に厳しい対応が求められるものです。貴職におかれましては調査結果と対応内容を公表し、労働者が一日も安心して相談にいける状況をつくるよう要請します。

 

 

1. 「内部情報漏洩問題」についての事実経過を明らかにすること。

2. 地元企業関係者が相談員となっているか労働者にわかるようにすること

3. 「ゴルフ場割引券問題」について調査し、事実であれば厳重な対処を行うこと。

 

以上


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