2008年1月21日

豊田労働基準監督署長 殿

愛知県労働組合総連合
議 長  羽根 克明
すみよい豊田を創る会
代表委員  本多こうじ

「QC活動」、「創意くふう提案活動」等について
残業時間として扱うことを求める要請書



 貴職におかれましては、日頃労働者保護行政にご尽力されていることに敬意を表します。

 さて、昨年11月には名古屋地裁が、堤工場で仕事中に倒れてなくなった内野健一さんの労災を認める判決を下しました。貴職は控訴せず判決は確定しましたが、判決ではトヨタの「QC活動」や「創意くふう提案活動」が業務であったことを認めています。

 1月9日、内野さんが舛添厚労相に「過労死を二度と繰り返さない指導を」と要請した際、大臣は「企業の社会的責任もある。引き続き努力する」と述べています。また内野さんの遺族年金算定にあたって「判決で確定した労働時間を算定にいれるよう」要請し、「調査する」ことを約束しました。

 トヨタは日本を代表する企業でありながら、政府の国際公約である年間総労働1800時間にはほど遠く、サービス残業の指導もうけています。この温床に地裁判決が業務活動と認めた「QC活動」や「創意くふう提案活動」などの「自主活動」があります。判決後もこの活動がサービス残業として続けられているとしたら重大な問題です。貴職の責を問われる事態です。

 私たちはトヨタが過労死を二度と繰り返さないため、下記のように要請いたします。

 

 

(1)内野さんの遺族年金支給に当たり、判決で認められた残業時間を全額算定に含めること。

 

(2)内野過労死裁判で認められた「QC活動」、「創意くふう提案活動」等について残業時間として確認し、残業代を払うよう、トヨタをはじめとする管内の企業に指導すること。

 

以上


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