2008年11月19日

トヨタ自動車株式会社

取締役社長 渡辺 捷昭 様

08秋の地域総行動実行委員会

愛知県労働組合総連合

議長  羽根 克明

愛知県商工団体連合会

会長  太田 義郎

新日本婦人の会愛知県本部

会長  安藤満寿江

愛知県社会保障推進協議会

議長  徳田  秋

 緊急雇用対策についての要請


 

 アメリカ発の金融危機に端を発した景気の悪化が愛知県の経済にも甚大な影響を及ぼしています。なかでも西三河地域では貴社を筆頭に自動車産業各社での大幅な減産により期間従業員の募集停止や大量の「派遣切り」が行われています。今後もさらに非正規労働者の契約更新打ち切りなど、大量解雇の恐れがあります。
また下請中小企業各社ではこれまでの原料高を価格転嫁ができず経営を圧迫していることに加えて貸し渋りがひろがり、年末にかけては資金難に陥ることが予想されます。

 なかでも県外、国外からの「出稼ぎ派遣」「外国人技能実習生」は派遣・実習の打ち切りと同時に住居を失いかねません。母子家庭で出稼ぎ派遣の場合はとくに深刻です。すでに「ネットカフェ難民」の増加や、名古屋市ではホームレスの自立支援施設が定員いっぱいになってきています。西三河各市でも生活保護の相談が増えていると聞いていますが、今後さらに急増することも考えられます。

 愛知は「日本一元気」と言われてきましたが、実際にはこれら出稼ぎ労働者の労働なしには生産はできませんでした。貴社の2兆円利益にもこれら中小事業者や低賃金労働者が大きく貢献してきました。下請企業の派遣切りは貴社の直接的な雇用関係にはありませんが、これまでの莫大な利益の源泉であったことから、貴社の社会的責任は免れるものではありません。

私どもは貴社に対して以下のような対策を講ずるよう要請します。

 

 

1.正社員の長時間労働をなくし、正社員としての雇用を大幅に拡大すること。

 

2.下請企業が適切な水準の利益を確保できるよう、仕入れ価格や人件費に応じた単価となるようグループ各社に「公正取引」を徹底すること。

 

以上


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