労働行政に尽力されていることに敬意を表します。
8月6日、中央最低賃金審議会は最低賃金の引き上げについてA=15円、B=11円、C=10円、D=7円という「目安」をだしました。さらに、12都道府県について生活保護を下回っていると認定し(9〜89円)を2〜5年程度かけて解消するとしました。
愛労連は今回の中賃「目安」が、多くの労働者の要求である「時給1000円」、また7月15日に提出した「意見書」の内容からみても、とうてい納得できるものではありません。「目安」は、7月1日に施行された改正最低賃金法の趣旨にも反するものであり、「貧困と格差」の解消にならないばかりか、政府自身が主張する「成長力底上げ」にもはるかにおよばない水準です。
今後、審議は本格化しますが、愛知地方最低賃金審議会が「目安」の範囲にとどまらず、改正最低賃金法の趣旨や、生活必需品などが高騰するなかで、生活困窮を深めている「ワーキングプア=働く貧困層」の切実な要求にこたえ、愛知地方最低賃金審議会が中賃の「目安」を上まわる引き上げをおこなうよう、あらためて要請するものです。
そのために、審議会が以下のことについてご理解いただき、実現されるようご尽力をお願いするものです。
記
1.「目安」にかかわらず、「働く貧困層」の解消にむけて最低賃金を引き上げること。
2.正確な生活保護水準(県庁所在地、基準値による住宅扶助、勤労控除をふくむ等)との比較を独自におこなうこと。
3.審議会の議論は専門委員会等もふくめすべて公開とすること。
4.審議会の場で、パート労働者、生活体験者による意見陳述を実現すること。
以上