【もくじ】
Q1.県民投票とは?
Q2.万博って何ですか?
Q3.万博反対なのですか?
Q4.もう手遅れではないですか?
Q5.海上の森ってどんな所?
Q6.新住事業ってなに?
Q7.環境問題とは何ですか?
Q8.県財政はどうなってるの?
Q9.代替案はあるのですか?
Q10.ハノーバーはどうでしたか?
Q11.経済効果があるのでは?
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< 署名をあつめる時に…>
Q12.従来の署名とどう違いますか?
Q13.受任者ってなんですか?
Q14.署名で注意することは?
< 運動全体の流れについて>
Q15.選挙があるとどうなりますか?
Q16.署名終了後の手つづきは?
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Q1.県民投票とは?
いまは、市町村の首長や議員を選挙で選んで議会でチェックをしながら行政をすすめるという「間接民主主義」の制度です。しかし、地方自治法に定められた住民の権利として、それを補完する「直接民主主義」の制度がつくられています。「直接請求」運動にたいしては「議会をないがしろにするもの」と議会側からいわれますが、そうではなく権利としての住民自治であり自治への参加です。 私たちはこの制度を活用して、愛知万博を県民の意志にもとづかないまま計画を強行する県知事にたいして「県民投票条例」をつくるように請求して「愛知万博開催の是非」を投票で決めようとするものです。それには直接請求として、法律に基いて有権者の50分の1以上の署名を添えて請求しなければなりません。
私たちはそれ以上の署名を集めて知事と議会を動かして「条例制定と県民投票」を実現しましょう。最近では1月に徳島市で「吉野川可動堰」建設の是非で住民投票がおこなわれ、徳島市民は「可動堰建設ノー」を選択しました。
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Q2.万博って何ですか?
1851年にロンドンで開催されたのが最初で、1928年国際博覧会条約が結ばれて物産展的な性格として出発。時代とともに先進国の経済活動のために開かれてきました。万博は総合性と専門性の二種類に分けられ、日本では1970年に大阪で開催され、以後は75年の沖縄海洋博、85年の筑波科学技術博、90年に大阪はな(園芸)博が行われました。
博覧会国際事務局(BIE)は開催国から申請がされた場合、登録博(5年以上あける)か認定博(登録博と登録博の間に1回)かを定めるとしています。その際、2か国以上で競合すればBIE総会で決定するものとしていて、2005年に万博を開きたいという国がカナダと日本であったために総会で選挙し日本が開催するならば登録博として認めるという経過です。
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Q3.万博反対なのですか?
万博そのものに反対しているわけではありません。2005年愛知万博は生まれも育ちも国・財界・県であり、県民から要望したのではありません。むしろ問題ありと多くの反対意見が出されてきました。その「開催計画」がBIEや世界自然保護基金(WWF)をはじめ自然保護団体からも「環境破壊」「万博の理念に反する」と指摘・批判の的となり、根本的に見直すことが求められています。 問題の第一は、県民合意が得られていないこと。第二は、万博開催と関連の新住事業と道路事業により「海上の森」が開発され、自然と環境が破壊されること。第三は財政問題です。3兆円以上もの借金のため「非常事態宣言」が出されて、県民の「いのちやくらし」にかかわる予算が大幅に削減されています。
とりわけ福祉・医療・教育などの補助金を毎年削減し、障害者とお年寄りをはじめ弱者の生活切り捨てを強行するとともに県職員の賃金カットも行われました。「こんな状況でなぜ万博か」「税金は県民のくらしに使え」の声が広がっています。これらのことを総合的にみて、万博計画を抜本的に見直すこと。とくに自然破壊、開発型の新住と道路事業は中止し、会場も「海上の森」から撤退し森を保全すること。など県民の声として、私たちは県に情報公開をおこなって開催の是非を含め県民の意思を問うことを求めています。
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Q4.もう手遅れではないですか?
「いまさら万博をやめたら国際的に恥になる」「もう決まったから変えられない」などの声が一部にありますが、誤った情報であり中止を含む見直しは可能です。
2005年「愛知万博」は97年6月のBIE総会で日本が開催の権利を獲得しましたが、開催するかどうかはあくまで開催国自身です。正式登録にあたっては、会場計画や財政規模を決め、法令上および財政上の措置を明確にしたうえで博覧会国際事務局総会で承認されることが必要です。
したがって正式登録はこれからであり、よしんば正式登録されたとしてもBIEの合意があれば、開催日や内容について変更できることは国際博覧会に関する条約に明記されています。また過去にも例があります。95年に開催の予定であったウィーン市は91年に住民投票を行い、賛成35・1%、反対64・8%でその結果を尊重して開催を中止、見送りました。ハノーバー市は92年に住民投票を行い反対48・5%にたいし、賛成51・5%で開催となりましたが、反対派の意見を取り入れた会場計画へと変更しています。 このように愛知万博も、いまからでも間に合います。
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Q5.海上の森ってどんな所?
名古屋市の北東へ20kmほどのところで、瀬戸市と豊田市の境に位置しています。もともと地盤のもろい地域で、自然を守りながら災害など防いできた、今では数少い里山です。
この海上の森は、都市近郊にありながら「自然の宝庫」といわれ3792種類の貴重な動植物の生息が確認されています。とくにこの地域にしかみられないシデコブシやギフチョウの幼虫の餌・スズカカンアオイ、クサナギオゴケなどの植物やハッチョウトンボ、サンショウクイ、「春野女神」と言われるギフチョウなどの生物。さらには絶滅危惧種に指定され政府が保護する野鳥と決めたオオタカが営巣するなど、池や湿地帯を保有する自然環境豊かな森です。
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Q6.新住事業ってなに?
1963年に施行された新住宅市街地開発法に基く、大規模宅地の供給目的で行われる事業です。土地収用、税控除ができ、道路・下水道などに建設省の特別枠がある反面、6000人以上住むことが条件になっています。
2005年愛知万博の計画は、この法により「海上の森」を開発し瀬戸市南東部新住宅市街地開発事業を行う予定の土地を「万博会場」として使用するとしたのです。住宅ですから道路事業も必要としています。しかし新住や道路事業こそ従来の開発そのもので「万博が隠れみのであり、世界から受け入れられない」と計画変更を迫られています。「新住は断念」との報道が一時されましたが愛知県と博覧会協会は正式に断念するとは言っていません。
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Q7.環境問題とは何ですか?
いま進められている愛知万博の計画は「海上の森」の自然を破壊する開発型であると指摘されています。とくに、跡地利用である新住事業と関連する道路事業は、愛知万博のテーマである「自然の叡智」に反する自然破壊であると世界の環境保護団体やBIEから指摘され、いまのままでは万博計画が承認されない可能性も高まってきています。
「県政の会」の代表団にたいし、ハノーバー市役所の万博担当者は「朝顔に釣瓶とられてもらい水」という詩をつくる日本人は自然を愛し草花を大事にする優しい心を持っていると理解していたのになぜ万博で「自然を破壊するのか不思議です」と語っています。
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Q8.県財政はどうなってるの?
愛知県は98年度に初めて223億円の単年度赤字決算となり「財政非常事態宣言」をして、全国最低ランクの福祉さえバッサリ削減すると打ち出しました。数千億円といわれる万博関連の費用捻出のためです。しかも2004年までの中期見通しでは毎年2000億円もの税収不足となり、借金は3兆6千億円(県民一人当たり52万円)を越えるとしています。当然、県民の反発が起こりました。
県民の「福祉、医療、教育のための補助金を削るな」「県職員の給与カットやめよ」の大きな運動が起きています。万博にかかる予算は今だにはっきりとしません。こんな状況で万博に1兆円とか万博に合わせて開港する中部新空港建設に2兆円などとこれ以上の借金(県民のツケ)は許せません。
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Q9.代替案はあるのですか?
現在のところ私たちは代替案をもっていません。それは現在の計画そのものを抜本的に見直すよう要求しているからです。いま様々な指摘があり、愛知県や通産省・博覧会協会が見直しの内容を検討している段階であり、変更を決定したわけではありません。環境団体や市民運動の中にもいろいろな意見があります。
したがって、今は県民投票を実現することが重要であって見直しが決定されれば、その上にたって開かれた議論のなかで、私たちも代替案を提案していくことになるでしょう。
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Q10.ハノーバーはどうでしたか?
革新県政の会の代表が2月にハノーバー市を訪問しました。ハノーバー市は開催権を獲得後に市の財政で地元新聞の広告欄を買いあげ賛成派・反対派から自由・公平な紙上討論を行った後に、住民投票を行いました。結果は賛成51・5%、反対48・5%で開催を決定しましたが反対派の意見を受けいれて計画変更をしました。 計画当初から市民参加を貫き各国にも出展の際、声明を求めるなどテーマに沿って内容の変更を要請しています。財政では空港ターミナルの整備、鉄道の延長事業、高速道路整備など関連事業の費用は国が90%負担します。
万博費用は上限を決め40%が入場料、国・県が50%、参加企業が5%、あとの5%はハノーバー市と周辺自治体で2.5%ずつとしています。とくに強調されたことは、ドイツは環境に厳しい国で、ブラジルでの国際環境会議の決定を守ることが前提です。日本もこの会議に参加しており、自然と環境に配慮するのは当然と思っていたが「愛知万博の計画は信じられない」と指摘しています。
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Q11.経済効果があるのでは?
まったく効果がないとは言えないと思いますがしかし、たったの半年間のイベントで本当に地域経済の景気回復ができるでしょうか。否です。関西空港建設や長野オリンピックで明らかなように地域経済には何の役にも立っていません。むしろ借金だけが残って県民へのツケなどデメリットのほうが大きいのです。
最近では、同じ財政投入をした場合、大型開発事業よりも福祉・医療など社会保障や市民生活密着型の公共事業に投入したほうが地域経済への波及や雇用への波及効果は2倍近くになることが明らかになっています。愛知万博の場合は関連事業を含め1兆円といわれていますが、本当の財源はどれだけ必要なのか?財政計画を明らかにし、県民の判断材料をキチンと示すことが重要ではないでしょうか。博覧会国際事務局(BIE)も財政の上限設定をするべきと指摘しています。
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<署名をあつめる時に…> |
Q12.従来の署名とどう違いますか?
直接請求署名は、つぎの点が違います。
1つは、署名を集める人が請求代表者と受任者に限定されていること。2つは、署名期間が2か月間に限られ、しかも有権者の50分の1以上が必要であること。3つは、署名できるのは有権者で住んでいる市区町村の署名簿に本人の自署で署名日、住所、氏名、生年月日、押印することが必要条件となっていること。
またこの署名活動は法律で定められたもので、何人たりとも妨害することはできません。
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Q13.受任者ってなんですか?
請求代表者から署名を集めることを委任され、これを受任するので法律用語で「受任者」といいます。簡単にいえば署名簿をもって「条例制定請求署名」を集める人のことです。
愛知県内の有権者であれば誰でもなれますが住んでいる市町村の選挙管理委員会に「委任届」を出します。そのために申込みは「県民投票を実現する会」または「県民投票を求める会」および「革新県政の会」とそれぞれの地域署名センター(連絡会)に連絡をお願いします。
*「県民投票を実現する会」(TEL:052-917-3239 FAX:052-916-4189)
*「県民投票を求める会」 (TEL:052-731-5807 FAX: 896-5026)
*「革新県政の会」(TEL:052-916-2148)
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Q14.署名で注意することは?
議会の開会を求め「条例を審議させるための署名」なので確かに法律に基いていろんな制約があります。受任者が自分の住んでいる市町村の有権者に直接会って自筆の署名をもらうことも決められています。署名簿には次の5つのことを書いてもらいます。
@.署名月日…署名した日を書く。 (選挙管理委員会が2か月内かどうか確認する)
A.住 所…住民票どうり正確に。略すと無効になる時も。 (同居家族の場合は「〃」又は「右に同じ」もよい)
B.氏 名…必ず自分で書く。
C.生年月日…正確に書く。(西暦、元号どちらでもよい) D.押 印…認め印でよい。
(朱肉・スタンプでもよい。同一家族の場合は同じ印でよい。印がない時は拇 印か指印でもよい)
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<運動全体の流れについて> |
Q15.選挙があるとどうなりますか?
何もなければ2か月間ですみますが、この期間に国会が解散になれば「解散の翌日」からこの署名は禁止となり中断します。そして投票が済んだ翌日から中断期間を繰り延べして合計で62日になるよう換算して終了となります。また、署名期間に地方選挙(首長選挙や議会議員選挙)がある自治体は投票日の60日前からこの直接請求署名は「禁止」です。
今回は「碧南市」「大府市」「藤岡町」「大治町」「扶桑町」「旭町」「額田町」「飛島村」がそれぞれ選挙のため署名期間が異なります。
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Q16.署名終了後の手つづきは?
署名期間が終わり署名簿を市町村ごとに集めます。そして…
@.署名期間満了日の翌日から10日以内に市区町村の選挙管理委員会に署名簿を提出します。
A.各選挙管理委員会は20日以内に審査を行い、審査後7日間署名簿を縦覧に付します。
B.各選挙管理委員会は署名の「有効・無効」を告知して請求代表者に署名簿を返還します。
C.請求代表者はその後10日以内に県知事に「投票条例制定」の本請求を行います。
D.知事は本請求から20日以内に議会を招集し意見を付けて議会に諮ります。
E.議会で審議の結果「可決または修正可決」されれば条例が公布され住民投票の実施となります。
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