各市町村長 様 各市町村議会議長 様 | |
医療・介護・福祉の充実とくらしを守る陳情書 | |
2002年10月
(陳情団体) 愛知自治体キャラバン実行委員会 代表者 徳田 秋
(事務局団体) 愛知県社会保障推進協議会 議長 徳田 秋 愛知県労働組合総連合 議長 見崎徳弘 自治労連合愛知県本部 執行委員長 羽根克明 | |
|
長引く不況のもとで、失業率が戦後最悪となっています。また、「不良債権の処理」の名のもとで、働く人びとの首切りやリストラ、新卒も含めた就職難、深刻な中小業者の経営危機など、国民の暮らしが脅かされています。こうした時こそ、将来の不安をなくすために、社会保障を充実することが大切です。 ところが、小泉内閣は、来年度予算編成にむけて、「構造改革」の名のもとに、改悪された医療保険や介護保険、年金などの社会保障の改悪で3兆円をこえる国民負担増に加え、所得税や住民税などあらたな増税を押しつけようとしています。 また、愛知県は、「愛知県行政改革推進計画」(第三次行革大綱)で、愛知万博や中部新国際空港への予算については聖域扱いし、68歳・69歳の老人医療費助成制度の改悪など保健・医療・福祉の補助金を削減しています。 私たちは、各市町村が医療や福祉の切り捨てや職員の削減など自治体リストラをすすめることなく、住民のいのちと健康、くらしを守るため、以下の事項について改善をお願いするものです。
【陳情事項】 【1】 以下の事項を実現し、市町村の福祉施策を充実してください。 1.安心できる介護保障を確立してください。 (1)高齢者保健福祉計画と介護保険事業計画の見直しに際し、介護保険について次の点を改善してください。 @ 65歳以上の高齢者(第1号被保険者)で住民税非課税者(第1段階から第3段階)の介護保険料と利用料負担を、一般財源の投入も含め軽減してください。 A 保険料の値上げをしないでください。 B 訪問介護サービスを3%の利用料負担で受けることができる制度を引き続き継続してください。 C 施設・在宅サービスの基盤整備を早急に行って、介護サービスが、必要な人すべてに行きわたるようにしてください。とくに、介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)の入所待機者を把握し、その解消が早急に行えるよう施設整備をすすめてください。 D 市町村(社協委託を含む)が介護の相談、認定調査、介護サービスまで一貫して行い調整機能を担ってください。特に、初回調査と困難事例は市町村が責任をもって対応してください。 E 人材確保と質の向上のために、ヘルパーやケアマネジャーの研修を市町村の責任で実施してください。 F 小規模事業所に対して、制度変更に伴う必要な経費について援助をしてください。
(2)国の介護予防・生活支援事業などを活用し、これまでの高齢者福祉施策を充実してください。 @ 独居、高齢者世帯について、利用しやすいあんしん電話など緊急・安否確認の施策をすすめてください。 A 配食サービスは、毎日最低1回の配食サービスを会食(ふれあい)方式も含め実施してください。 B 独居、高齢者世帯のゴミ出しの援助などの生活支援の施策をすすめてください。 C 介護手当を引き上げてください。 D 住宅改修費を上乗せしてください。 E 福祉用具に調理用具など対象種類の拡大と合わせて、低価で質の良いものが活用できるようにしてください。
(3)介護保険の要介護認定者に「障害者控除」対象者であることを周知徹底するとともに、「障害者控除認定書」を発行してください。
2.福祉医療・福祉給付金を守り、充実してください。 @ 68歳からの老人医療費助成制度を存続してください。 A 福祉給付金を現物給付化するとともに、対象者を老人保健の低所得者の範囲まで拡大してください。 B 就学前までの医療費無料制度を実施していない市町村は、就学前まで医療費無料制度を実施してください。 C 介護療養型医療施設の入院患者及び医療系在宅サービス(訪問看護・訪問リハビリ・通所リハビリ・居宅療養管理指導)については、福祉医療及び福祉給付金制度の対象としてください。 D 愛知県に対し、68歳からの老人医療費助成制度の存続および福祉給付金の現物給付化と対象者の拡大をはたらきかけてください。 E 国と愛知県に対し、就学前までの医療費無料制度の実施を働きかけてください。
3.国保を改善し、充実してください。 @ 国保の資格証明書発行は行わず、加入者すべてに正規の保険証を発行してください。また、国に対し、保険証の取り上げ「義務化」をやめるようはたらきかけてください。 A 国保の保険料(税)の減免制度を拡充してください。 B 傷病手当金、出産手当金制度を新設してください。 C 高額療養費や出産・育児一時金の受領委任払制度を実施してください。
4.障害者支援費制度について @ 障害者支援費制度の移行にあたっては現行の障害者福祉施策を後退させないようにしてください。 A 障害者支援費制度の内容を関係者に周知徹底してください。
5.リストラ、倒産などの失業者に対して相談窓口を設けるとともに、住民税や国保・介護保険料などの減免制度を設けてください。
【2】 国に対して、以下の意見書・要望書を提出してください。 1.介護保険の改善をすすめてください。
2.健保本人3割負担は実施せず、高齢者の窓口負担の引き上げは元に戻してください。
3.安心してくらせる年金制度を確立してください。
4.地方交付税や補助金の削減はやめ、地方自治の財政的保障を充実してください。
5.消費税率の引き上げ、課税最低限の引き下げや外形標準課税の導入はおこなわないでください。
6.全国一律最低賃金制度の法制化と愛知県の最低賃金を大幅に引き上げてください。
7.有事関連法案を成立させないでください。 以 上 |
| |
←INDEXに戻る | |
←TOPに戻る | |