池住義憲(いけずみ・よしのり)県政の実現にむけて、

 構成組織と地域県政の会の総力でたたかおう

2002年12月12日

革新県政の会・臨時総会

はじめに

2003年1月16日告示・2月2日投票で行われる愛知県知事選挙に、NGO(非政府組織)「国際民衆保健協議会」日本連絡事務所代表の池住義憲(いけずみ・よしのり)さん(58歳)が無所属で立候補します。12月7日には、広範な県民の結集をめざす「みんなで愛知を変えよう会」による池住さんの立候補表明の集会が行われました。「みんなで愛知を変えよう会」は、池住さんの選挙母体として活動をすすめます。

池住さんは、愛知万博中止・返上の姿勢を明確にし、2期目をめざす神田真秋現知事=自民、民主、公明、保守推薦=の大型開発優先による財政破綻と環境破壊、福祉・暮らし・教育切り捨ての県政を「新しいリーダーシップのもとで変えていきたい」と表明しています。

 また、県議会議員の井桁亮氏も出馬を表明しています。井桁氏は、神田県政を批判しながらも、「万博は成功させなければならないが、県民の意思を確認するため、県民投票で是非を問う」と主張しているように、愛知県政の最大の問題点である愛知万博・中部新空港を中心とした開発至上主義を転換する立場ではありません。

 革新県政の会は、本日の臨時総会に「池住義憲さんを支持する」ことと、「池住さんの当選にむけて、池住氏の選挙母体と連携しつつ、革新県政の会として選挙活動に取り組む」ことを提案します。

 

1.経過、池住さんの基本方針と人柄

(1) この間の経過

 @ 4年前の知事選挙では、日本共産党を含む「革新県政の会」と「市民グループ」との共同が実現し、影山健候補が約80万票(オール与党の神田候補の6割に迫る)を獲得し、大健闘しました。この到達点は、70年代前半の革新高揚期の得票に迫るものでした。革新県政の会は10月24日の総会で、4年前の共同を土台に、さらに広範な県民との共同に発展させ、革新県政を実現する方針を確立しました。

 A この間、影山健氏らを中心とする市民グループが「知事選問題を考える市民の会・準備会」を立ち上げ、候補者擁立の準備を進めてきました。出馬要請をした方々のなかには池住義憲さんも含まれていました。革新県政の会は、市民グループの努力を見守りつつ、必要な連携も行ってきました。

 B 11月23日、マスコミ朝刊各紙は一斉に「池住義憲氏が知事選に出馬の意向を固めた」と報道しました。池住さんが22日に発表したメッセージでは「県民不在の県政、閉塞状態にある県政、大型開発優先による財政破綻、福祉・暮らし・教育切り捨ての県政、人権後進県政、など…。このままでは愛知県は取り返しの付かない状態になる」「愛知県政を変えていきたい」と表明しました。さらに11月28日には「愛知県知事選に出馬する決意を固めました」の文書を発表しましたが、立候補の決意にあたっては「外からの要請を『受けて』ではなく、私の方から、私の『内側から』私の想い・メッセージを発信し、新しい動きを起こす呼びかけをし、新しい愛知県を創っていくために来年2月の愛知県知事選に出馬しようと考えるようになりました」と述べています。

 C 池住さんは、神田県政に反対・批判するすべての勢力や個人を幅広く結集するために、政党・団体・組織からの推薦は受けず、無党派の立場を鮮明にしてたたかうことを表明しています。同時に、それぞれの団体が独自の立場で支持してたたかうことを歓迎し、池住さんを支持するすべての政党・団体と力を合わせてたたかうことを表明しています。12月4日には、池住さんの呼びかけに賛同した個人によって「みんなで愛知を変えよう会」が発足し、7日には「会」主催で池住さんの立候補表明集会が行われました。池住さんの呼びかけは、大きな共感を呼び、すでに日本共産党愛知県委員会が「池住さんを支持」、社民党愛知県連が「池住さんに協力」(公認候補なみの応援をするが、支部に強制はしない)を決定しました。また、個人による「池住さんを支持する・勝手連」も立ち上げられています。

 

(2) 池住氏の基本方針・人柄

【基本方針】

 @ 池住義憲さんが12月7日に発表した「基本方針」は以下のとおりです。池住さんは、「これを柱に一人でも多くの方と語り合い、じっくりと基本政策を組み立てていきます」と述べています。

 1.環境破壊、多大な財政負荷、開催地元住民の生活環境悪化をもたらす愛知万博を中止し、開催を国に返上する。今だからこそ止められる! 今しか止めるチャンスはない!(2004年に開催を予定していたパリ映像博は今年8月、開催中止を決定)。更に、今止めれば、東京都の都市博のような損害賠償の必要はない!

 2.大型プロジェクトのために多額なお金(税金)を使うのではなく、私たちのくらしと環境を守るために使う!

 3.県民不在の県政・不透明な県政を打破して、ガラス張りにした県民中心・県民参加の県政に変える!

 4.88の市町村がいきいきとした「自治」と「循環型」地域経済を振興できるように、県は市町村のファシリテーター(調整・促進役)に!

 5.若者に愛知の未来を託し、希望と夢のもてる愛知県に変える!

 6.「人権後進県」から「人権先進県」へ。すべての人に優しい愛知県に変える!

 7.愛知県を「戦争しない国づくり」のための平和発信拠点に変える!

 A そして池住さんは、7月7日の出馬表明のなかで、「環境を破壊し、県財政に多大な負担をかける愛知万博は中止する」「有事法制には反対」を明確にして選挙をたたかうことを強調しました。そして、「出馬表明集会」の直後にマスコミの取材にこたえて、中部国際空港について「工事を凍結し採算性を検討したい」と述べています。

 B 池住さんの政策は、革新県政の会が神田県政の最大の対決点と位置づけてきた「愛知万博の中止・返上。大型プロジェクト見直しと県民生活擁護」の立場を明確にしています。また、各市町村が自立できるように県政が調整・促進役ををすすめること、有利立法に反対し、愛知県から国にその要求を突きつけていくことを明らかにしています。

 

【人 柄】

 @ 池住さんは58歳、今や国際協力では欠かせないNGO(非政府組織)の草分け的存在で、全国のNGOのリーダーの一人です。東京YMCAおよびアジア保健研修所(AHI)での30年にわたるNGO経験を経て、現在は国際民衆保健協議会(IPHC、本部はニカラグア)日本連絡事務所代表の任に就いています。

また、参加型地域開発、国際協力、グローバリゼーションと第三世界の民衆の健康、保健・開発問題、リーダーシップ・ディベロップメント、南北問題、開発教育、参加型学習、街づくりなど、要請に応じて国内外を問わず全国各地で参加型研修や講演を行っています。南山大学、南山短期大学、日本赤十字愛知短期大学などで非常勤講師も務めています。

 NGOは非政府の立場で、政府ができないこと、抜け落ちた部分をきちんと方向付けし、政策提言などの活動を行っています。池住さんがNGOの活動を始めたきっかけはベトナム。1975年のサイゴン陥落の瞬間を目撃し、「米国、ソ連という大国の思惑の中で同じ民族が分断させられ、命を奪い合う歴史とは何なのか」――そして、途上国で貧困に追いやられた人たちの側にたち、一緒に考え、歩んでいく生き方を貫いています。池住さんの目標は平和。「すべての人が等しく米を食べられるような社会になれば、互いの富を蓄積するための奪い合いと殺し合いも、貧しさも飢えもなくせる」、そして「有事立法反対の立場を貫く」と述べています。

 A 池住さんは、知事選挙をたたかうにあたって、「党派に偏らず、思想・信条の違いを尊重しあい、その中でお互いに力をつけ合って流れを変えていきたい」と述べ、「無党派・無所属・市民派」で出馬する決意を固めています。これは、特定の勢力を排除する立場ではなく、革新県政の会や日本共産党も含め、要求の一致点で広範な県民と共同するという意思表示です。池住さんはすでに、愛労連・愛知春闘共闘の「03春闘討論集会」、南区・革新県政の会、愛高教や新日本婦人の会愛知県本部の会合にも参加し、大きな歓迎を受けています。

B池住さんの人柄は、NGOの活動をつうじて、社会的弱者を援助し、彼らとともに歩む生き方をつらぬく。平和な社会をつくるという決意も、素晴らしいものです。池住さんの知事選にのぞむ立場は、悪政に反対し転換を願う人々の総結集を呼びかけるもので、大いに尊重すべきものです。

 

2.革新県政の会の態度

 池住義憲さんの「基本方針」は、革新県政の会の政策と基本的に一致します。人柄も、知事候補としてふさわしいものです。また、革新県政の会とも、大いに力を合わせてたたかう立場を表明しています。

 @ 県知事候補として出馬を表明した池住義憲さんを支持します。

 A 池住さんの当選にむけ、池住さんの選挙母体と連携しつつ、革新県政の会として選挙活動に取り組みます。基本は従来どおり、構成団体と地域県政の会に結集して運動をすすめます。

 

3.当面の方針について

(1) 革新県政の会の役割と活動の強化

 池住候補の選挙母体「みんなで愛知を変えよう会」は、池住さんとともに県政の転換を願う個人の方々で運営されます。この運動の広がりは、大きな力を発揮することになるでしょう。同時に、短期日のうちに全有権者に池住候補の政策と人柄を知らせ、対話活動を県民規模ですすめるためには、組織的な力を欠かすことができません。これまでの選挙で大きな力を発揮してきた、革新県政の会の奮闘、運動の飛躍が決定的に重要です。「みんなで愛知を変えよう会」と「革新県政の会」の活動の相乗効果を発揮し、池住候補を知事に押し上げていきます。

 

(2) すべての職場と地域で「支持決議」運動を

 @ それぞれの参加団体と地域革新県政の会が、支部・分会・班など草の根の組織まで、池住さんの支持決議運動をただちに開始します。

 A この行動を促進するために、池住候補を支持する「会」の方針、池住さんの基本方針・人柄、県政をめぐる争点を明らかにしたチラシを、ただちに配布します。

※チラシは会員に配布すると同時に、地域配布にも活用できます。

※13日から各団体、地域県政の会に届けます。

※各団体、地域は必要枚数をただちに、県政の会事務局に連絡ください。

※このチラシは年内に活用し、年明けの宣伝物はあらためて提起します。

 

(3) 革新県政の会・決起集会の開催

 と き  12月25日(水)夜6時30分から(受付は夜6時)

 ところ  名古屋市教育センター

       名古屋市熱田区神宮三丁目10−12   052-683-1431

       ※交通機関 名鉄「神宮前」および地下鉄「伝馬町」から徒歩5〜7分

                JR「熱田」から徒歩約10分

 集会名  変えよう愛知 いけずみGO 県民のつどい

 規 模  1000人以上

 内 容  池住義憲・知事予定候補の決意表明/行動提起/その他

 

(4) 構成組織、地域革新県政の会で緊急に意思統一、運動の具体化

 革新県政の会は、池住候補の選挙母体「みんなで愛知を変えよう会」に組織としては加わりませんが、池住氏の当選にむけて全力をつくすという点では、従来の方針と変わるものではありません。12月中旬段階での候補者決定という遅れを一気に取り戻すためには、行動の「指示待ち」におちいらず、これまでの活動の経験を数倍上回る、自主的な活動を具体化することが求められています。

 @ 各構成組織、地域革新県政の会で、緊急会議をひらき、県知事候補・池住義憲さんの支持を決定し、行動を具体化していきます。

 A 可能な団体に、革新県政の会への参加を呼びかけていきます。

 B 名古屋市内は各行政区ごとに、名古屋市外は各地域ごとに「革新県政の会○○地域連絡会」の活動を強化します。

 C 各構成組織、地域革新県政の会で、独自の宣伝物、集会などを企画します。弁士等が必要なときは、革新県政の会に申し出てください。

 D 団体・地域で県政学習や討論会、シンポジウムなどを開催し、県政への要求結集をはかります。出された要求は池住候補に知らせ、池住候補の政策を豊かに発展させていきます。

 

(5) 全自治体でのキャラバン行動の展開

 @ すべての市町村でのキャラバン宣伝行動を具体化します。

 A 地域革新県政の会は、自治体ごとの実施日程をただちに具体化します。可能なかぎり、年内の行動に挑戦します(日程は事務局にご報告ください)。

 B 地域内の宣伝カーを活用し、繁華街などではチラシ配布を行います。

 

(6) 革新県政の会の事務局体制の強化と活動の具体化

 @ 革新県政の会は、12月9日から専従事務局体制を確立しました。さらに充実させ、池住候補当選にむけて必要な活動を具体化していきます。「会」の事務所は、自治労連愛知県本部の事務所内におきます。

 A 当面の宣伝グッズとして、宣伝チラシ、街宣用ノボリ、宣伝カー用テープなどを準備していきます。

 B ニュースの発行を週2回のペースで行います。

 

 

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