池住よしのりさんのよびかけ
 

 

愛知県知事に出馬する決意を固めました

20021128()

池住義憲

 

 愛知県知事選に出馬する決意を固めました。127()には正式な出馬表明をしたいと考えています。投票日は来年22日(告示は116日)です。突然のお知らせで驚かれた方が多いかと思いますが、決意するに至った経緯は次のとおりです。

 

 きっかけは本年9月上旬。愛知県内の市民団体から出馬を再三にわたって要請されたことです。この要請に対しては熟慮の末、諸般の事情から1112日にお断りしました。しかし、翌13日の中日新聞朝刊の「要請辞退」報道記事を読んだ方々から、手紙やファックスなどで残念である旨の声やご意見が多く寄せられました。市民団体からもその後引き続き出馬要請があり、またこの間、私の親しい友人たちから貴重な意見や助言をいただきました。

 

 そうした多くの人たちの声を聴き、また愛知県の現状をあらためて見れば見るほど 「このままでいいのだろうか?」との強い疑念が私の心のなかに湧きあがってきました。県民不在の県政、閉塞状態にある県政、大型開発優先による財政破綻と環境破壊、福祉・くらし・教育切り捨ての県政、人権後進県政、など…。

 

 とくに愛知万博は、(1)一般会計の県債(借金)残高が33272億円(20033月末)もあって危機的な財政状況にも拘わらず、教育・福祉を切り捨てて2003年度以降万博に706億円を投入、(2)万博で"自然生態系"が破壌され、多くの野生動植物の"いのち"が奪われる、(3)藤が丘、八草と万博会場の青少年公園間を走る東部丘陵線(HSST)や青少年公園地区と海上地区を結ぶゴンドラ建設、グリーンロードの拡幅、名古屋瀬戸道路、万博会場の造成と関連工事などのため、開催地元住民の生活環境悪化、(4)開催後の万博跡地および東部丘陵線をはじめとする関連諸施設の運用問題など、将来にわたって多くの問題点を孕んでいます。

 

 このままでは愛知県は取り返しのつかない状態になってしまいます。現職知事の対抗軸として現県政の問題点・課題を明確に指摘し、望ましい方向または代替案を提示し、流れを変えなければならない。困難はあってもそうした「声」を挙げ、新しいリーダーシップのもとで愛知県を変えていきたい。いや、変えていかなければならない。そして、誰かがそのリーダーシップをとらなければならないと思い、その「誰か」に自分がなろう!と思うようになりました。

 

 もう既に過去2(1023日と1112)にわたって出馬要請を辞退した私ですが、 限られた時間ではありましたが、私の家族や友人たちと真摯に話し合いました。そして外からの要請を「受けて」ではなく、私の方から、私の「内側から」私の想い・メッセージを発信し、新しい動きを起こす呼びかけをし、新しい愛知県を創っていくために来年2月の愛知県知事選に出馬しようと考えるようになりました。

 

 出馬するにあたって、今、私の心の中にある基本方針は次の7つです。

  1.  環境破壊、多大な財政負荷、開催地元住民の生活環境悪化をもたらす愛知万博を中止し、開催を国に返上する。今だからこそ止められる!今しか止めるチャンスはない!(2004年に開催を予定していたパリ映像博は今年8月、開催中止を決定。)更に、今止めれば、東京都の都市博のような損害賠償の必要はない!

  2.  大型プロジェクトのために多額なお金(税金)を使うのではなく、私たちのくらしと環境を守るために使う!

  3.  県民不在の県政・不透明な県政を打破して、ガラス張りにした県民中心・県民参加の県政に変える!

  4.  88の市町村がいきいきとした「自治」と「循環型」地域経済を振興できるように、県は市町村のファシリテーター(調整・促進役)に!

  5.  若者に愛知の未来を託し、希望と夢のもてる愛知県に変える!

  6.  「人権後進県」から「人権先進県」へ。すべての人に優しい愛知県に変える!

  7.  愛知県を「戦争しない国づくり」のための平和発信拠点に変える!

 

 「変化は可能である!」。これは私の好きな言葉です。30年間のNGO活動で学び、信じている言葉です。『時代の贈り物:核兵器廃絶を今こそ』(1997)という本を書いた米国人作家ジョナサン・シェルをご存知でしょうか。彼は核兵器廃絶を米国史上の奴隷制度廃止になぞらえて、現在では奴隷制度を擁護する人がいないように、核兵器についても人々の考えを道義的にも理性的にも変えることができ、必ず廃絶できると断言しています。約一世紀前まではほとんどの人々が奴隷制度を道徳的に問題ないと受け入れていました。更に、いったん根づいた制度を廃絶するのは不可能だと信じていました。しかし、現実に人々は、奴隷制度を容認できないとしただけでなく、それを廃止しました。シェル氏は、同様に「核兵器はなくせる!」と断言しています。100年前の時代に生きた人たちは、100年後の今の時代を生きている私たちに、核兵器のない社会を「時代の贈り物」として送り届けてくれているではないか、と。

 

 今私たちに必要なのは、解説家や評論家になることではありません。傍観者であり続けることではないのです。「変化は可能である!」ことを信じて100年後を見据え、今の時代を生きる私たち愛知県民の責任として、何を、どういう社会を「時代の贈り物」として送り届けるのか。そのために向こう4年間(20032006)、どうするのか。どういう県政に変えていくのか。必要なのは、私たちがその声を挙げ、アクションを起こすことではないでしょうか。

 

 そんな想いから、私は来年の愛知県知事選に「無党派・無所属・市民派」で出馬する決意を固めました。党派に偏らず、思想・信条の違いは違いとして尊重し合い、そのなかでお互いに力をつけ合って流れを変えていきたい。私はそのために、過去30数年間の国内外でのNGO経験を活かして、可能な限りのリーダーシップを発揮します。必要に応じて、財政、環境、教育・福祉などの課題ごとに専門家グループを組織して研究・協議を行い、変革を実施します。

 

 フツーの市民が政治を変える!愛知が変われば日本が変わる!数10年後、100年後の時代に生きる人たちに胸を張って贈れる愛知県を、私たち市民の手で一緒に創っていきませんか。それぞれの地域で、それぞれのグループが独自の活動をする。多様性を大切にして「愛知を変える」という共通の想いを抱いて動きを起こす。そんな選挙活動にしたいと願っています。

 

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