2005年日本万国博覧会協会

会長    豊田 章一郎 殿

 

海上自衛隊による「展示訓練」への連携協力をやめることを求める要請書

2005年7月1日

海上自衛隊「展示訓練」反対7・22行動実行委員会

連絡先・事務局

憲法と平和を守る愛知の会

平和と憲法を守る港区連絡会

   

 

 7月22日から7月25日まで海上自衛隊横須賀地方隊が「伊勢湾マリンフェスタ’05」として、伊勢湾において護衛艦など12隻とヘリコプター9機を動員、23日・24日には体験航海に、名古屋港ガーデン埠頭から6,500人もの市民を乗せ、「展示訓練」を見学させようとしています。

 名古屋港には6隻の軍艦等が入港予定になっていますが、「マリンフェスタ」は愛・地球博のパートナーシップ事業として、7月25日には特務艦「はしだて」にて愛知県知事、博覧会協会会長、日本館館長などを招いて昼食会を実施するとしています。

 今、アメリカなどが行っているイラク戦争では、毎日多くのイラク人が殺されています。イラク戦争は、大量破壊兵器も見つからず侵略戦争の実態が明白となり、これまでアメリカなどの戦争に協力していた多くの国も次々に撤退しています。

 ところが自衛隊はアメリカの後方支援の名目で、侵略・攻撃部隊への武器及び兵隊・油の輸送などを引き続き行っており、今回の「展示訓練」に参加する軍艦のなかでも護衛艦「はるさめ」「あさぎり」などがイラクに出動しています。

 このように、全面的に戦争協力している軍艦を名古屋港に迎え入れ、しかも、環境を守ることを大きな柱に「自然の叡智」をテーマにしている愛知万博にパートナーシップ事業として受け入れることは、開催の趣旨からしても疑問を感じざるを得ません。

 言うまでもなく軍艦は戦争の道具であり、平和であればこそ開催できる万国博覧会とは相容れるものではありません。 

6月18日〜19日に掃海艦「やえやま」など2隻が入港、7月7日〜8日にも練習艦「やまぎり」など3隻が入港するなど、名古屋港への自衛艦の入港が相次いでいますが、一連の入港が有事関連法・国民保護法下における国民の戦争協力への足慣らしと、憲法9条を変え「戦争できる国」へと突き進んでいくためのものではないでしょうか。

 名古屋港は取扱高日本一の商業港であり、軍港ではありません。ガーデン埠頭は名古屋港水族館やイタリア村など多くの観光施設がならび、市民の憩いの場として、また最近では他府県からも多くの観光客が訪れています。このような場所に軍艦が何隻も入港することは似つかわしくはありません。

よって日本万国博覧会協会は以下の態度をとられるよう要請します

 

 

  1. 海上自衛隊「展示訓練」においてパートナーシップ事業としての連携協力はやめること。

  2. 名古屋港への入港を拒否すると共に、昼食会への参加など一切の協力をしないこと。

  3. 「環境万博」「自然の叡智」という趣旨にふさわしい運営を行うこと。

以上

 
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