集会決議

世界の大企業トヨタは社会的責任を果たせ

2006年2月11日

2006国民春闘トヨタ決起集会

   

 

 

 みなさん

 トヨタ自動車は、3年連続して1兆円の利益を上げ、いまやGMを追い越し名実ともに世界トップ企業になろうとしています。トヨタはこの4年間、労働者の賃金を抑制し続けてきました。しかしあまりの大儲けに、今年は賃上げゼロを押し通すことができなくなり、労組もベア要求をせざるを得なくなりました。

 職場では、正規労働者のほか、3分の1にもおよぶ期間工・派遣労働者など非正規労働者が生産を担っています。ところが彼らの賃金は、正規社員の3分の1、ボーナスや退職金もないのです。

 みなさん

 トヨタは下請企業に過酷なコスト削減を強要してきました。豊田市内では資本金1千万円未満の企業の7割が赤字で、税金も納めることができない状況です。ところが、トヨタは法人税引き下げにともない、市税も大幅に減税されているのです。そればかりか自動車を輸出するたびに消費税輸出戻し税がフトコロに入り、昨年は1900億円にも達しています。

 みなさん

 自動車工業会は、東京大気汚染裁判でディーゼル車排ガス対策の責任が糾弾されています。トヨタは「技術と環境」を歌い文句にしているのに、過去の大気汚染には何ら責任をとろうとしていません。依然として大気汚染患者の気持ちをふみにじっているのです。

 みなさん

 トヨタ自動車の3年連続1兆円の利益は、まさに正規・非正規の労働者と下請企業、そして自動車の排ガスによる大気汚染患者の犠牲のうえに成り立っているといっても過言ではありません。

 企業は、賃金・労働時間など労働条件の向上や雇用を守ること、下請企業の経営と地域経済を守ること、税金や社会保険料など応分の負担をすること、そして環境や文化に貢献するなど、社会的責任を果たすべきです。とりわけトヨタなど大企業こそ、率先してその役割を果たさなければなりません。

 みなさん

 「トヨタは社会的責任を果たせ」と声をあげましょう。まともな賃上げ・労働時間の短縮をはじめとする労働条件の改善、人減らし・労働強化をやめ、青年の雇用を拡大せよと声を大にしてさけびましょう。適正な単価を保障し、下請いじめをやめよ、はみんなの声です。ディーゼル排ガス後付装置をつくり、大気汚染患者の救済制度をつくれ、と要求しましょう。

 大企業の利益を優先し、国民の間に格差を拡大する小泉「構造改革」反対、庶民大増税反対、世界に誇る日本国憲法を守り、職場とくらし・政治にいかせと強く求めていきましょう。

以上、決議します。


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