NO.260

1999年12月17日


〒456−0006 名古屋市熱田区沢下町8−18 労働会館第2ビル

発行責任者 見崎徳弘


家族介護の日比野由紀さん(JMIU・IBM名古屋分会)

千葉・幕張へ強制配転命令

異議を留めて赴任

 高齢の祖母や両親の介護をしているにも関わらず、会社から千葉・幕張への不当配転命令をうけ、配転命令の停止を求めて名古屋地裁に仮処分申請をしていたIBM名古屋営業所の日比野由紀さんが、異議を留めて千葉・幕張に転勤しました。今後は、1日も早く名古屋に戻れるよう、たたかいつづけます。

 JMIU・IBM名古屋分会では、「家族介護を抱えた日比野さんを配転する、なんら合理的な理由がないこと、リストラをねらった嫌がらせ配転である」としてこの間、団体交渉をおこなってきました。国会でも日本共産党の参議院議員八田ひろ子さんが取り上げ、労働大臣も「個人的には何とかして上げたい」という答弁をしました。日比野さんの配転命令は、「介護責任を持つ男女労働者が家族的責任と仕事と両立できるよう職場環境を整える義務がある」と明記した男女雇用機会均等法やILO156号条約の趣旨にも違反します。

 裁判所の和解案は、年間16回分の交通費の支給や金曜日の昼から退社し、月曜日の午後から勤務するなどです。今後組合では早期に戻すよう運動を強化していきます。

 12月10日におこなったIBM名古屋営業所前での激励集会には、各組合から30名がかけつけ、一人一人が日比野さんを激励しました。

(※日本IBMは5000人の削減計画をだし、リストラが進行中です。職種転換や隔離部屋に入れるなど人権無視の退職強要をおこなっています。)

10日の激励集会で仲間から花束を受ける日比野さん

全国で2番目

港区で「いのちと健康を守る

港地域健康センター」を結成!

 

 全国で2番目、名古屋で初めての健康センターが、11月30日に名古屋市港区で労働組合、医療や民主団体などの関係者が集まって「いのちと健康を守る港区健康センター」が結成されました。

 センター事務局長の田中洋行(全港湾名古屋支部書記長)さんは、「港湾など職場の安全衛生、そして地域住民の健康を守る拠点として結成されました。不況やリストラが横行するもとで、労働者や住民の健康破壊がすすんでいます。地域全体での取り組みが重要になってきています」と結成の意義を話してくれました。港地域には住友軽金属の近藤直太さんの団体生命保険裁判を始め、病気を理由に解雇された港湾労働者の裁判、住友軽金属労働者の強制出向をやめさせる裁判、公害訴訟などいのちと健康にかかわる裁判が多く起こっています。こうした、たたかいのなかからセンター結成の動き出てきました。今後は調査・健康相談活動、さらに医療・年金・福祉など社会保障を充実させる運動も取り組んでいきます。

 《地域の人たちのいのちと健康を守ろうと結成された港地域健康センター》

 


年金改悪法案は(今国会は断念!)

継続審議に

 生涯年金で夫婦2人・1000万の削減案

 65歳支給へ段階的繰り延べ(男性38歳、女性33歳から65歳支給)、賃金スライドの凍結、給付額の5%削減などを含む年金改悪法は、労働者・国民の大きな運動と世論が野党3党を結束させ、自自公与党3党による臨時国会での強行成立を阻みました。 連日の連合と全労連の同時多発的な国会前の座り込み行動や署名・要請FAXなど職場や地域からの運動の成果です。この臨時国会では、年金・医療・福祉・消費税など176万を超える署名も提出されました。たたかいは、2000年通常国会に移ります。自自公の悪性にストップを!

 国会解散・総選挙で年金改悪法案を廃案にしましょう。


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