NO.272

2000年6月9日


〒456−0006 名古屋市熱田区沢下町8−18 労働会館第2ビル

発行責任者 見崎徳弘


 ようこそ全動労争議団家族のみなさん!

争議団家族との交流集会

 5月27日(土)北海道から争議団・5家族を招き「全動労争議団・家族を励ます交流集会」が開かれました。

 勝たせる会の会員や関係団体に呼びかけ、会場は31団体・150人の参加者であふれ、解体から13年、首切りから10年におよぶ怒りや悲しみ、喜びと希望を共有し、たたかうエネルギーを充電し、争議団と参加者が一体となったすばらしく感動的な集会でした。

 集会のあいさつの中で争議団の方々は、どの人も、「家族の支え」を強調しておられましたが、それぞれの方のお話を聞きながら、同じ目的を持ち、太い絆で結ばれている夫婦は「ステキだな」と思いました。テーブルに並んだご馳走をほおばり、喉ごしさわやかなビールを飲みながら、仲間たちの優しく力強い歌声に耳を傾け、再会を喜び、検討をたたえあう姿...... 争議団・家族の明るさとたくましさに大いに励まされた交流集会でした。

 5月30日付け新聞で与党・社民党の「合意」が報道されましたが、妥協を許さず、10年余にわたる家族と争議団の言葉につくしきれないたたかいをムダにさせない、1日も早い「勝利解決」めざし、お互いにがんばりましょう。

 

 たたかいのトピックス

6月5日

 全港湾・伊勢湾陸運地労委闘争終結報告集会を開催。各界から激励の挨拶が、伊勢陸分会は、「職場の民主化のためにがんばる」と決意表明。

(2000年6月解決)

5月29日

 建交労・丸八商運闘争を支援する会結成総会。職場の労働条件の改善を 求め、組合結成したことを敵視し、一方的に組合員の賃金を切り下げを。名古屋地裁 に係争中。結成総会では、会員を広ろげること、裁判傍聴など当面の活動を確認。


「守りたい」福祉医療

(障害者・乳幼児・高齢者の医療無料制度)

 福祉をよくする市民連絡会(市職労、社保協や愛障協などで構成)は、5月30日名古屋市との交渉をおこないました。この交渉は県が補助金カットの1つとして乳幼児・障害者・高齢者の福祉医療の補助金を8月から廃止すること(決定)により、市も県に追随して制度をなくすか存続させるかの行方が問われているもの。(県の補助金カットも含め制度を存続させると8億円の予算措置)

 交渉の中で市側は「検討中!」と言っていっさい明らかにしませんでしたが、6月議会への提案の準備をすすめているようです(?)。この日は、障害者や親、医療機関の労働者など100人が参加。参加者が次々と発言し、切実な声で埋め尽くした交渉になりました。 締めくくりに糸柳生活福祉部長は、「公務員というものは自分の仕事の範囲でしか物事を見ないものだが今日のみなさんのお話を聞いて、障害者の生活を丸ごと捉えないといけないと認識した。国の制度や県の制度の中でお金があるからないからとというのでなく理念として考えなくてはいけない」と発言しました。

 会は今、市長宛のはがき要請と議会宛の団体署名を集めています。各労働組合は早急に広げてください。6月20日が締め切りです。

 

 僕は病院に行く時タクシーを使っている。病院に行かないといけない身体だけど、これ以上病院にお金がかかると、もういけません!

(障害者)

 

 サラリーマンは不況のもとで賃下げ、リストラに合っている。難病患者の親はそうゆう影響をより多く受ける。こうゆう時だからこそ、名古屋市として独自施策する心意気が必要ではないか。今やろうとしていることは、弱者に死ねといっているようなものだ!

(難病患者の親)


 とことん話せたぞ!

愛労連第2回労働組合講座

 6月3日〜4日、名古屋市内で25人が参加し、愛労連第2回労働組合講座が開かれました。1日目は、ナトコ労組の市場丈規さん、愛知国公の田中勝彦さんからの組合活動の実践を。2日目は愛労連見崎徳弘事務局長から「生き生きした職場活動と頼りになる労働組合を−働きがいある職場、充実した人生のために−」と題した講演が行われました。

 参加者の感想は上々で、「なんでこんな朝早くから来ないかんのかと思ってきたが、話を聞いてホント得した!」と。

 

見崎さんの経験を交えた講演を聴き、今までの自分の活動が甘かったと思った。根底にある「組合の主人公は組合員」ということを見事に実践している姿はとても勉強になりました。

 執行部の会議も、中央から降りてきた議題を最初にせず、職場の問題からやるようにしたい。(医労連Kさん)


【愛知争議団ニュースNO. 5】

5・25首都総行動に31名参加!

 

  おかしいぞ!団体生命保険、社員の死で会社に6680万円

住軽金/近藤裁判とは

 住友軽金属の近藤直太さんは96年49歳の若さで心筋梗塞のため急逝く。団体生命保険と契約した会社に支払われる保険金は、なんと6680万円!遺族には1円も渡されない。生前の直太さんは「過労死」問題に取り組む中、終業員の死で巨額の保険金を得るのは許せないと団体生命保険問題を告発する運動を始めていた矢先でした。遺族の弘子夫人は夫の意志を受け継ぎ3年前「従業員におりる死亡保険金を請求する権利は遺族にある」と会社の生命保険9社に対して裁判をおこした。その後運動が広がり、同社と関連会社で5名の遺族、家族が原告に加わり、おかしいぞ団体生命保険の声が全国に広がっている。

 住軽金の「団体生命保険」と「本人の同意ない強制出向無効」の鈴木裁判の早期完全勝利を掲げて首都総行動に参加した。名古屋から原告7人を先頭にして愛労連はじめ支援の5団体から31名の要請団が参加。昨年と同じく生命保険協会、金融監督庁、並びに住友金属本社の3カ所に要請行動。生命保険協会前で1時間ビラ宣伝。その後、東京労連も参加して全員40名で交渉。協会側は相変わらず加盟組合各社に対する指導的役割を否定するのみ。「他人の命に本人の同意なしに保険をかけるシステム」は、保険金殺人の横行を見れば、その欠点は明らかにも拘わらずなんの手も打たない協会に厳重抗議。「遺族からの問い合わせに答えるのは企業の責任」の発言を引き出した。

 金融監督庁での応対は若い係長。昨年の担当者はもういなかった。要請に対してかみ合わない返答。業界の利益代表的発言に腹が立つ。ここで「団体生命保険の主たる面は遺族補償にある」という表明をさせること大きな成果であった。

 住友軽金属本社へは、50名で宣伝行動。その内30名がゼッケンをつけて会議室で交渉。総務課長は「係争中で回答できず」の不誠実な態度。この行動に31名も上京できたことに、原告は大きく励まされ、支援するものも確信と連帯を深め、いっそう全国的に運動を発展させ、勝利を勝ち取ろうと決意を新たにした。

名古屋・近藤裁判を支援する会


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