NO.292

2001年9月7日


〒456−0006 名古屋市熱田区沢下町8−18 労働会館第2ビル

発行責任者 榑松 佐一


戦争法の具体化!民間業者・労働者を動員

米軍艦・ミサイルフリゲート艦ゲイリイ

24年ぶりの接岸

 「名古屋港に来るな!出ていけ!」シュプレヒコールの中、米海軍第7艦隊所属のミサイルフリゲート艦「ゲイリイ(4,100d・乗員222名)」が8月28日朝、名古屋港ガーデン埠頭第2番岸壁に接岸しました。米軍艦の入港は、1998年8月のイージス艦「モービル・ベイ」以来のことで、このときは沖合での停泊にとどまりましたが、接岸は24年ぶりのことです。アメリカ領事館の発表によると、寄港の目的は「名古屋及び周辺地域を訪問」「米艦船を見学していただく」とされていますが、名古屋港だけでなく姫路、和歌山、清水の各港にも同時に行われ、異例なことです。また、核兵器の搭載の有無についても明らかにしていません。

 これに対し安保破棄愛知県実行委員会は、27日夕には名古屋市中区・栄小公園での緊急抗議集会(約200人)、28日早朝の入港抗議行動(約30人)、同昼の入港反対港区集会(約100人)などの行動を展開し、愛知県平和委員会は、米軍艦の入港で日米新ガイドラインにもとづく戦争法の具体化が名古屋港でどのように行われるのか、自治体や民間業者がどのように動員されるのかを調査するため、28日午前9時の入港から31日午前9時の出航までの72時間連続監視行動を行いました。

 

日本の「支援」ナシには出来ない接岸・停泊

 名古屋港への入港・接岸・停泊には、民間の業者と労働者が動員されました。初めてのためか水先案内人を乗船させて入港し、自力で接岸できないため民間のタグボートが2隻使用され、桟橋の設置のためにクレーンが持ち込まれ、給水やゴミ・汚水(し尿)処理、食糧の補給、兵士の移動など日本側の「支援」は不可欠で、今回の入港は実際に業者・労働者を動員しての実働訓練そのものです。

 

警備には小銃・拳銃も

米兵は自国のごとく気まま

 警備には、警察だけでなく民間の警備会社も動員され、二十四時間態勢で陸上と水上から行われました。また、艦上からは、二人の米兵が小銃を抱え警備にあたりましたが、これと対照的だったのは、米兵の日本への上陸で、日本側は所持品のチェックさえも行いませんでした。


失業率5%過去最悪に!

世界ではあたりまえ!働くルールの確立を

 総務省が28日発表した「労働力調査」によると、7月の完全失業率(季節調整値)は5%となり、1953年に失業率調査がはじまって以来、最悪の結果となりました。とりわけ男性は5.2%で過去最悪を更新し、女性は4.7%で、過去最悪だった今年1月の4.8%に迫る水準となっています。

 

事実上800万人の失業者

 今回の「労働力調査」結果から明らかなように、雇用・失業問題の解決はもはや一刻の猶予も許されない緊急の国民的課題であると同時に、政府は完全失業者を上回る水準で半失業状態がひろがっている事態を直視すべきです。「適当な仕事がありそうにない」という理由で求職活動をしていないために完全失業者ではなく「非労働力人口」に算入された人(潜在的失業者)は、445万人にも達しおり、完全失業者330万人とあわせると、事実上の失業者は約800万人にものぼっています。

 ところが小泉首相の認識は「失業者が増えるのはやむを得ない」というもので、いったい失業者とその家族の苦悩、雇用不安におびえて生きている労働者の苦しみをどれだけ理解しているのでしょうか。政府は、この深刻な事態を真正面から受けとめ、この問題の最大の原因となっている企業のリストラ・人べらしを規制することを中心に、雇用・失業対策を抜本的に強化すべきです。

 ところが、政府・与党の「今後の経済財政運営及び経済社会の構造改革にかんする基本方針」(骨太の方針)は、徹底した競争原理をつらぬき、「不良債権最終処理」の強行により、中小企業や国民にたいしてさらなる「痛み」をおしつけようとし、これが実施されるなら、さらに130万人もの失業者が増えるといわれ、マスコミも「優に100万人は超えよう」(日経新聞)と報道しています。

 

IT分野でも大リストラ

 IT分野ではNTTが10万人リストラを打ちだしたのをはじめ、富士通、東芝、NECが相次いで数万人規模の人べらしを発表しています。政府は、規制緩和とIT産業の成長によって530万人の雇用を創出するといっていますが、マスコミからも「可能なのか」(日経新聞)と疑問視されるような根拠の乏しい雇用創出計画と言わざるを得ません。そのうえ、解雇権の自由、5年の有期雇用契約、労働者派遣と裁量労働制のいっそうの規制緩和をかかげており、雇用の確保・安定に真っ向から挑戦しようとしています。

 解雇規制法や労働者保護法の制定をはじめ、ただ働き・サービス残業の根絶と労働時間の短縮など働くルールの確立と、福祉・教育などの充実による400万人の雇用創出など企業と公的責任による雇用・失業問題の解決が今まさに求められています。


【労働相談ニュースNO.13】

切実な相談続く!

労組加入・交渉で職場復帰の成果

 

 最近1ヵ月も40件近い労働相談が寄せられています。解雇・退職強要、一方的な賃金カットなど切実な相談ばかりです。一方、相談者が労働組合に加入し交渉の結果、職場復帰を勝ち取るなどの成果もありました。

最近の労働相談から

@ 60歳になって、4月16日〜10月15日の半年契約で働いている。病気で3週間ほど入院しなければならないが、10月15日以降が更新されないと困る。以前も入院したことがあり、部長から「今度こういうことになったら辞めてもらう」と言われている。(60代、男性、嘱託、労組有・加盟、管理人)

A 4月から大幅に賃金カットされ、基本給16万円と職能給8万円が、基本給11万円と職能給6万円になってしまった。(30代、男性、正職員、労組無、倉庫業)

B 1ヵ月契約で6回更新してきたが、7月下旬、東芝愛知工場が50人減らすことになり、その内ダイテックは16人の削減でその内の1人に選ばれ、8月から契約更新しないと言われた。(40代、男性、契約社員、労組無、製造業)

 ※ ダイテック(本社・大阪市内)は、アウトソーシング(外部委託)の専門会社で、現在は禁止されている製造業への労働者の派遣事業を「合法的」におこなうために請負契約を結び、各工場内にダイテック事業所(机と電話のみで常駐者はいない)をおき、請負でも許されないさまざまな業務につかせている。

C 4月から病気で休職していたが、医者から働いてよいと言われたので学園に行ったら、「辞めてくれ、自分から辞めないなら懲戒解雇だ」と言われた。(40代、男性、正職員、労組無、専門学校教師)

D 60歳定年だと思っていたら、58歳が定年だと言われ、7月20日で退職した。職安では58歳定年はおかしいと言われ、(雇用保険は)会社都合になったが、ボーナスが7月13日支給だったが支払われなかった。(50代、男性、正職員、)

E 6月から仕事をはじめた。入る時6ヵ月働かないと賃金は払わないという誓約書を書かされた。条件が悪いので辞めたいが、辞めることができるか。まだもらってない賃金はもらえるか。(女性、正職員)

最近の解決事例から

@ 前回のニュースで紹介した、壁を蹴って破損してしまい解雇されたOさんは、全員総連に加盟して会社との交渉をすすめてきた結果、職場復帰を勝ち取ることができました。相談してから約5週間でのスピード解決となりました。

A 「7月末で辞めることにしたが、雇用保険に入っていないので心配。→雇用保険は遡って入ることができると説明し、本人が会社に話したところ、2年間遡って入ることになりました。

B 今週末で辞めるが、有休の残りが11日ある。→辞める時に有休は精算することができると説明したところ、本人が会社と話した結果、11日分の有休代が支払われることになりました。


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