NO.301

2002年5月29日


〒456−0006 名古屋市熱田区沢下町8−18 労働会館第2ビル

発行責任者 榑松 佐一


メディア規制法を考える市民の集いに130人

柳川町長「表現の自由に対する規制に危機感」

 「メディア規制法を考える市民の集い」が5月22日、名古屋市中区の名古屋市ライフプラザで開かれ、会場を埋め尽くす130人が集まりました。呼びかけたのは、在名の報道関係者などで作る「マスコミ夜塾」や「市民とメディア研究会・あくせす」など4団体で、実行委員会には愛労連も参加しました。

 元NHK解説委員で現在、岐阜県御嵩町長の柳川喜郎氏は、「表現の自由に対する制約に危機感を持っている」として、海外特派員時代に東南アジアの軍事政権下で30行の原稿が検閲によって3行に削られた体験を紹介し、「言論の自由は失われて初めてその大切さがわかる。国家によるメディア規制は大いに問題」と話しました。しかし一方で、「野放図な取材も見受けられる」と報道する側の常識ある対応も求めました。

 また、日本弁護士連合会情報問題対策委員会副委員長の杉浦英樹弁護士は、「法案に関する報道が取材活動のみに焦点があてられている」と批判し、「国民生活の具体的な制約についても報道しなければならない」と指摘しました。

ストップ・ザ 有事法制! 憲法9条を守る

6.2愛知県民集会の成功へ

有事法制反対で日本共産党

社会民主党・新社会党が共同

 有事法制に反対する声が高まる中、政党レベルでの共同も広がっています。5月22日には、3党の国会議員や代表が介して有事法制阻止と小泉内閣退陣を訴えました。

 集会にはこぞってご参加を!
  と き 6月2日(日) 13時から
  ところ 白川公園(名古屋市中区)

働くルールの確立で雇用危機打開へ

全労働愛知支部が働くルールアクションを実施

 全労働愛知支部は5月11日、買い物客などでにぎわう名古屋市中区の栄一帯において、「働くルール(WR)アクション」と銘打った署名宣伝行動にとりくみ、同支部の組合員72名が参加しました。

 全労働は、労働局や労働基準監督署、ハローワークなどで働く仲間の組合です。「大企業の無法なリストラや不況で非自発的離職者が増えている。失業率も史上最悪のもとで、解雇規制法やサービス残業の根絶はどうしても必要。働くルールの専門家として大いにがんばりたい」と語るのは同支部の市川浩支部長。「毎日、職安は職を求める人でごった返し、監督署も次々に寄せられる相談や申告で必死の状況なのに、今年度は全国で100名の職員が削られた。労働者のみなさんの要望に応える仕事をするためにも職員の増員が必要です」と話していました。

 行動では、2種類の署名にとりくみ、働くルール署名450筆、職員の増員要求署名252筆が寄せられました。


住民の足下からくらしと地域社会を考えよう

碧海5市合併問題シンポに200人

 合併協議会設立を求める住民直接請求署名運動がおこなわれるなど、合併推進の動きが活発な碧海5市(安城市、刈谷市、碧南市、知立市、高浜市)の合併問題を考えるシンポジウムが5月19日、知立市中央公民館で開かれ200名が参加しました。主催したのは、あらためて合併問題を考えようと労働組合や民主団体によって結成された碧海5市合併問題を考える会です。

 問題提起をおこなった自治体問題研究所の池上洋通氏は、「合併を考えるのは、地域社会をどうするかということであり、ふさわしい自治体の大きさ、地域と住民生活のあり方から考えることが大切」と訴え、国の押しつけ合併制作を痛烈に批判しました。

 パネリストには各市の住民や高浜市の総務部長なども加わり論議を交わしました。

 会場参加者からは「市民は何も知らないのに合併話が進んでいておかしい」「『合併で市職員を減らすことができる』など、職員減らしの論議ばかりの気がする」などの発言が出されました。


【愛知争議団ニュースNO.21】

第12回裁判勝利をめざす全国交流集会に参加して

 全国の闘う仲間が結集し交流しあう第12回裁判勝利をめざす全国交流集会(主催 全労連、自由法曹団、救援会)が4月21から22日、熱海の大月ホテルで開催された。

 30都道府県から213名(64事件)、愛知からは15名が参加。会場は熱気ムンムンであった。団体生命保険裁判、住軽金強制出向争議、スミケイ争議、萱津争議、ダイコー争議、勝利した鈴木過労死事件、知多教組、愛労連、愛知争議団、救援会の面々。全体集会では、主催者を代表して自由法曹団団長の宇賀神直弁護士が「経験、知識を豊かにし、自らの闘いに生かす」「成功、失敗を話し合い、元気をもらう」「裁判官を飛躍させる」「闘いも人生の一つ。始めあれぱ終わりがある。気楽にやることも大切」と挨拶した。ハンセン病国賠訴訟全国原告団の谺雄二さんの特別報告では、国の非人間的扱いに命をかけての闘いに参加者一同胸をえぐられた。

 その後、7つの分科会に別れて交流。私は不当労働行為・配転・差別の分科会に参加した。小林克信弁護士から白木屋闘争について「女工哀史的労働条件改善に3名の女性組合員は3年間の無期限ストで闘い勝利をかちとった。会社がいやがる事はやり尽くした」と報告、その後各争議団からの報告に一つひとつ討論しあった。

 私はこの集会に毎年参加して来たが、労働諸事件の勝利をかちとるエキスをもらったことを思いおこした。愛知でももっと沢山の労組、自由法曹団の参加が望まれる。

(愛知争議団事務局長 渡辺三千夫)

全国のたたかいに励まされて         建交労萱津分会

 萱津運輸(甚目寺町)は、谷俊一郎社長が経営する生コン製造会社「谷建材」の輸送部門。サービス残業、昼食時間もない、業務外の仕事の強要など違法行為のデパートで、これに耐えかね津島労働監督署に相談するとともに労働組合を2000年11月に結成ました。

 2001年2月、この動きを察知した谷社長は突然「従業員との信頼関係がなくなったので萱津運輸を身売りする」と言い出し、更に「私は運輸を経営する能力がない」と繁忙を極めていた萱津運輸を4月に閉鎖、従業員を全員解雇するという暴挙に出ました。会社は、廃業直前に非組合員で新たに会社を作り、従来と変わらない生コン輸送をしています。これは、明らかに「組合つぶしを目的とした偽装閉鎖・解雇・組合員排除」の攻撃です。2001年9月には、建交労谷建材・萱津分会支援共闘会議を結成し、法廷闘争と同時に社会的包囲行動にとりくんでいます。

 第12回裁判勝利をめざす交流集会に参加しましたが、リストラ攻撃のなかで多くの労働者がたたかい、また刑事事件、冤罪事件では国家権力とたたかっている厳しい報告を聞き、ますます「頑張らねばならない」との意気に燃えて帰りました。みなさん、一層のご支援・ご協力をお願いします。

(建交労萱津分会 長谷川親司)

  PDFバージョン(1192KB)

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