NO.306

2002年10月30日


〒456−0006 名古屋市熱田区沢下町8−18 労働会館第2ビル

発行責任者 榑松 佐一


福祉予算削るな!行政は責任はたせ!

秋晴れの中、10.27県民集会に500人

 さわやかな秋晴れの1日となった10月27日、「福祉予算削るな!」「福祉を金もうけにするな!」と名古屋市東区の栄公園で「10.27愛知県民集会」が開かれ500人が参加しました。この集会は、4年前に愛知県がおこなった補助金カットをきっかけに、自治労連愛知県本部や名古屋市職労、福保労東海地本など公務・民間の労働組合と、福祉関係の経営者団体、保育・障害など福祉領域の民主団体などが共同してとりくんできたものです。今回は、「広く県民にアピールするとりくみにしよう」とはじめて屋外集会として開催されました。

 愛知県による4年連続の民間福祉施設への補助金カットだけでなく、今年は名古屋市の予算編成のトップダウン方式への変更と補助金カット、障害者福祉の支援費制度への移行とその問題など、情勢がますます厳しくなる現状に対し、行政・保育・障害・高齢者のそれぞれの立場から、「国や自治体は公的責任を果たせ」、「福祉予算を拡充しろ」と大きく訴えました。

 実行委員長の小川春水さんは「名古屋市は職員、市民サービスを犠牲にして愛知万博や新空港建設を推進しているが、こうしたやり方は絶対に許せない」と厳しく批判しました。

 集会後に参加者は、栄の中心街まで元気にパレード。栄一帯での街頭宣伝も繰り広げ、「福祉予算削るな!福祉を金もうけにするな!」と訴えました。


愛労連交運部会が新空港建設現場を視察

巨大なムダ、今すぐ中止すべき

 「ウワー凄い。ムダな前島はあれか」「全国の重機が集っているぞ」「あれが空港島か」…。建設現場目の前の航行安全センターの屋上から常滑の海を一望し、林信敏・共産党県議の説明を受けながら新空港の建設現場を視察した。

 10月18日、愛労連交通運輸部会の主催で、建設・工事中の中部新国際空港の視察がとりくまれ13名が参加した。この日は、運悪く空港島へ渡ることはできず常滑側から視察することとなったが、バスの中で林県議から空港建設、関連開発あわせて約1兆3千億円の巨大プロジェクトの概要を学習してきた。すでに空港連絡道路の一部は開通。並行して海の中から巨大な橋脚が突き出している、空港連絡鉄道橋の工事が急ピッチで進められている。空港島ではターミナルビルの建設が進行中だ。林県議は言います。「21世紀初頭、最大規模の新空港建設と関連開発事業が、国と地方の財政危機のなか、2005年愛知万博に間に合わせようと、県民福祉を犠牲にし、緑の山々や伊勢湾の環境を破壊しつつ進行している」「国際ハブ空港という看板は色あせて、2025年には2千万人という輸送需要予測はその基礎データすら示せない」と。
万博の会長はトヨタ。空港会社社長もトヨタ。空港連絡鉄道会社はメイテツ。こうなってくると税金で道路をつくり鉄道をつくり空港をつくってトヨタとメイテツに渡してやる。もはや、愛知県は自治体の名を放棄して「開発会社化」したも同然です。

 常滑市長と推進派は、住民の意見を一切聞かず、県と一緒になって「空港さえできれば景気回復も街の発展もすべてバラ色」と振りまいているそうだ。「気が付かないのかそれとも気が付いていてもやめれないのか」不思議である。市独自でムダ・浪費の開発計画をすすめている話を佐々木・共産党常滑市議や空港ネットの瀬木さんから聞いた。

 いまでは在日の外国航空会社協議会が「中部地域の威信のための施設として案出されたもの」と喝破している。とりわけ県の企業庁が売り物としている「空港対岸地域開発事業(前島)」は大阪りんくうタウンの二の舞は間違いなし。一刻も早く空港建設と関連開発を中止して現在の名古屋空港の整備活用こそ力を集中すべきことを確信した視察・行動であった。

(愛労連副議長 伊豆原 直)


【愛知争議団ニュースNO.25】

10.14電力争議記念コンサートに500名

「闘ってこそ明日がある」

 電力職場で「思想差別、人権侵害をやめさせ、職場に憲法」を掲げ、20年を越える長期闘争に勝利してから、今年で東電が7年、中電が5年、関電が3年経ちました。これを記念して10月14日、熱田文化小劇場で「電力争議解決七・五・三記念コンサ−ト"おれたちの年輪"」が開催されました。参加者は500名を越え、元争議団や元支援共闘、弁護団、そして、関電、東電のみなさんが東西から駆けつけ、懐かしい顔の総結集となりました。第1部「職場合唱団・争議団の広場」では中電「いなづま」をはじめ、トヨタ車体、医療、名鉄、国鉄、郵便、三菱重工、電通の職場合唱団が勢ぞろい。現在不当な攻撃と闘っている争議団も登壇し「一日も早い解決を」と支援の声が会場を包み、会場全員で「みんな元気か」と「赤とんぼ」の大合唱で幕を降ろしました。

 第2部 三電力合唱団を中心に、名古屋青年合唱団の支援も受け、70余名でたたかいの中で生まれた創作曲「みそ汁の詩」「指輪」などと寸劇を交えた合唱構成「おれたちの年輪」の上演。最後は、「しあわせの歌」の合唱で閉幕となりました。電力労働者の逞しい力は素晴らしいと感を深めた1日でした。

 各争議団の皆さん、闘ってこそ明日があるのです。確信をもって頑張りましょう。

(愛知争議団連絡会 事務局長 渡辺三千夫)


サン・ファイン争議が11月29日に判決

約束の退職金を支払え!

 サン・ファイン鰍ヘ一宮市に本社を置き、糸・繊維品を製造、販売し、従業員350名、関連会社12社、休眠会社も数社抱える企業でしたが、1979年に倒産し、更正会社として15年で計画を終結。その後もリストラを続けてきましたが、2000年に280名を削減、賃金も10〜50%のカット、「退職後の適格年金(退職金の年金方式払い)の、資金が不足(積立金を積み立てず)したので制度を廃止する」と一方的に退職年金の支払いを打ち切ってきました。

 本来、退職金制度は、グループ企業とゼンセン同盟サン・ファイン労組が協定し、勤続20年以上の労働者に退職金を年金方式により10年間で支払うことになっています。この規定は、労基署に届け国税局の承認を得て銀行との信託契約が結ばれて発足し、届けられた労働者の氏名、勤続年数は明らかであり、企業に支払い責任があります。サン・ファインの場合、別会社と言っても、それぞれの企業が、サン・ファイン本体の別部門的存在であり、各企業の経営方針は、本体の役員会に稟議書が提出され、決済されて、はじめて実施されるシステムであったことは、サンファインテキスタイルの取締役の地裁証言や、証拠書類で明らかになっています。従って、サン・ファイン本体が、10名の原告団の退職金を支払う義務があることは明白です。11月29日午後1時には、名地裁で判決が出されます。ぜひ多数の傍聴をお願いします。

(全国一般愛知地本 委員長 黒島英和)

  PDFバージョン(1061KB)

←INDEXに戻る

安い! 充実、すぐれたサポート体制! 必要なハード構成を自由にカスタマイズ! 愛労連事務局でもパソコンはDELLを導入しています。 ご購入の検討は下記より

 デルDimension4400

←TOPに戻る