NO.312

2003年5月30日


〒456−0006 名古屋市熱田区沢下町8−18 労働会館第2ビル

発行責任者 榑松 佐一


許すな有事法制!守ろう憲法5.11県民集会に3000人

マスコミが無視できないような世論をつくろう

 「アメリカの起こす無法な戦争に日本を巻き込む有事法制は廃案」「アメリカのイラク占領を許すな」と5月11日、「許すな有事法制!守ろう憲法5・11愛知県民集会」が名古屋市中区の白川公園で開かれました。集会は「テロと報復戦争反対、憲法9条を守る愛知実行委員会」(労働組合、市民団体、政党では共産・社民・新社が参加)が開いたもので、3000人が参加。思いおもいのプラカードや横断幕を持った人たちの姿が目立ちました。

 主催者あいさつに立った成瀬昇常任世話人は「有事法制をめぐる情勢は大変緊迫している。職場、地域、草の根から反対の運動を大きく広げよう」と訴えました。

 各階層からは8人がリレートーク。労働組合を代表して発言に立った自治労連愛知県本部の長坂圭造書記次長は「もし有事法制が成立すれば、公務員は仕事として戦争に協力しなければならなくなる。私たちは“赤紙”を配るような仕事は絶対したくない」と訴えました。

 閉会のあいさつで愛労連の見崎徳弘議長は「イラク戦争反対の時の集会にはマスコミが競って取材に来ていたが、今日の集会はテレビカメラ1台もない。有事法制が成立、発動するようなことがあれば集会も規制されるし報道もされなくなる。この危険な中身をもっともっと広く国民に知らせ、大きな世論と運動でマスコミも取り上げざるを得なくなる状況をつくり、必ず廃案に追い込もう」と締めくくりました。

 参加者は、「米国の起こす無法な戦争に自衛隊と国民を強制動員する有事法案は廃案にしよう」とのアピールを採択し、2コースに分かれて栄と名古屋駅まで元気にパレードしました。

廃案の声をひろげよう!

有事法案廃案!憲法をまもれ!6・4県民集会

と き 6月4日(水) 18:30から
ところ 栄小公園(名古屋市中区・三越北側)
     ※集会終了後、伏見交差点までデモ行進

主催 テロと報復戦争反対、憲法9条を守る愛知実行委員会


有事法制強行許すなと愛労連幹事会が緊急アピール

法案の危険な中身を

一人でも多くの国民に知らせよう

 政府与党と民主、自由が有事法制をまともな審議もしないまま参議院での採決強行・成立を急ごうとしている中で、愛労連幹事会は5月29日の第20回幹事会で緊急アピールを発表しました。

【緊急アピール】

「修正」でも有事法制の危険な本質は変わらない!
参議院での採決強行を許さず、今こそ平和・護憲の声を上げよう

 組合員のみなさん。

 小泉内閣・与党・民主党は参院有事特別委員会での「参考人質疑」を6月3日におこなうことを委員長裁定で決定し、5日に総括質疑・委員会採決、6日の本会議での成立をねらっています。

 みなさん。与党と民主党の「修正」合意は「有事の範囲をどう整理するかという問題が修正協議で素通り」(朝日)され「米国が日本の周辺国に対する先制攻撃に踏み切った場合、政府が有事と認定し、日本が戦闘に巻き込まれる危険性も否定できない」(中日)ものです。琉球新報がその社説で、有事法制は「有事に国民を守るというより、海外に攻めていく法律」と喝破したようにアメリカの無法な侵略戦争に日本が加担してゆく危険性が各紙で指摘されています。

 組合員のみなさん。今回の「修正」合意は、民主党が目玉とした「基本的人権の尊重」でも「なお憲法上多くの重大な問題点が存在し、基本的人権侵害の危険性は解消されていない」(日弁連・本林徹会長談話)という代物です。「有事」となれば、戦争協力の業務命令を拒む労働者には処分が、土地・家屋の収用に協力しない住民には刑事罰が加えられる、反戦デモも集会も制限できる、というのが法の内容であり、政府答弁です。労働者・国民を罰則付きで戦争に強制動員する憲法違反の悪法であって、この危険な本質は「修正」でも全く変わりません。政府・与党は、国民に法案の危険な問題点が知らされ、批判が拡がることを恐れるからこそ「修正」でごまかし、まともな審議もしないまま採決を急ごうとしているのではないでしょうか。

 組合員のみなさん。

 憲法を踏みにじって日本を「戦争する国」にする有事法制は、何としても阻止しなければなりません。

 いま大切なのはこの法案の危険な内容を一人でも多くの国民に知らせること、そのために声を出し行動することです。参議院での採決強行を許さず、徹底審議を求め、戦争推進勢力の企みを全力で打ち破ろうではありませんか。組合員のみなさんの職場・地域からの行動を、心から呼びかけるものです。

 

2003年5月29日

愛知県労働組合総連合第20回幹事会


愛知争議団ニュースNO.30
権利討論集会---勝てる運動をつくろう

いま、トータルな共同が必要

 5月10日、名古屋市公会堂で第1回権利討論集会が開催されました。主催団体を代表して、愛労連の見崎徳弘議長が労働相談に寄せられた相談として、働いた残業代が支払われていないので、社長に言ったら「うちの会社は、“労基法”に入っていないので適用されない…」という実態を紹介。「いま求められているのは、泣き寝入りさせてはいけないこと、きちんと話し合って、力になって、職場で権利を守ることに努力したい」とあいさつしました。

 基調報告として、愛労連の吉良多喜夫事務局次長が「労働相談からみる実態」、東海労働弁護団の海道宏実事務局長が「労働裁判の問題点」、そして愛知争議団の黒島英和議長が「争議団の報告」として、資料の『権利討論集会への報告』を紹介しました。活動の内容は、個別の争議を激励して相互に裁判の傍聴、活動の交流などを強めていること。最近のとりくみでは、東京の流れをくむ裁判長の「判決」に「労働者は納得できない、許せない」という声に応えて、共同の運動を呼びかけました。また、個別争議と協力して3週連続で裁判所包囲宣伝にとりくみ延べ100名が参加し1万枚を越えるビラの配布、裁判所要請を成功させました。最後に「総ての争議の一日も早い解決、勝利できる運動をつくっていきたい」と決意を表明しました。

 自由法曹団愛知支部の福井悦子事務局長のコーディネータで2時間を超える活発な討議のなかで、中谷雄二弁護士が質問に答えるかたちで「裁判長を揺り動かすノウハウはよく準備をして、@短期間に、A全国的な広がりのある、B大量の『要請ハガキ運動』を」と提案しました。

 まとめに立った自由法曹団愛知支部の加藤洪太郎支部長は「誰がたたかうのかは、たたかう労働者以外にいない。争議団と弁護団の奮闘にかかっている。たたかう勢力として、いま必要なのは、トータルな共同が求められていること。お互いに頑張りましょう」としめくくりました。

(愛知争議団 事務局長 勅使河原勇)


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