国鉄闘争はじめすべての争議の
早期解決をめざす決議

1999年9月5日
愛労連第21回定期大会


 長引く不況と大企業のリストラ「合理化」、規制緩和のもとで、愛知県内の4―6月の完全失業率が4.4%と過去最悪を記録するなど雇用状況は史上最悪の状況となっている。小渕首相は、経済構造の改革のためにはリストラも必要と発言。「産業再生」法を強行し、リストラ・人減らしをすすめた企業に国民の税金を投入するなど、いっそうの首切り「合理化」をおしすすめようとしている。

 いま、愛労連の組織内でも、富士銀行主導で整理解雇を強行してきたJMIU木村刃物分会でのたたかいや、セメント業界再編に悪乗り、労働者を問答無用に解雇する運輸一般第二菱名生コンの争議、大企業職場での出向・配転の強要など労働者切り捨て、犠牲押しつけの「合理化」、雇用破壊がいっそう進行している。

 

 こうした政府・財界の首切り「合理化」攻撃に抗して、たたかう労働者と労働組合は職場・地域から反撃のたたかいを展開している。

 組合結成当初からの支配介入・団交拒否を跳ね返した豊橋農協労組、65歳までの継続雇用を求めてたたかった銀産労(中京セキュリティー)、不当解雇を許さず奮闘したきずな・東洋学園分会、日立・賃金差別争議の地労委勝利、2件の過労死裁判の勝利など愛労連と愛労連に連帯する争議団の仲間のたたかいは、この1年間で9件の勝利を勝ちとってきた。

 さらに、外資系企業での人減らし「合理化」をたたかうなかで仲間も増やしている全国一般アクリル分会や、組合差別は許さないと頑張る全港湾・伊勢湾陸運分会、明治乳業争議など愛知のすべての争議の全面勝利をめざして、引き続き奮闘している。

 

 1047名の不当解雇撤回をはじめとする国鉄闘争は、いよいよ重要な段階を迎えている。全国のたたかいでつくり出した「政府の責任で早期解決を」の世論を背景に、国会では参議院全会派が一致して、政府に「早期解決」を求め、政府も「努力する」との見解表明するなど、新たな局面をつくりだしている。ひきつづく対政府闘争の強化、年内結審も見込まれる全動労裁判の勝利、安全・利便をはじめとする国民要求を結集してのJR包囲など、秋年末闘争のなかでも国鉄闘争勝利にむけて運動を展開する。

 

 愛労連が支援する県内の争議数は、今大会時点で組織内外を合わせ25事件となっている。全労連がおこなう秋の争議総行動に連帯する愛知での統一宣伝行動など大きく成功させ、国鉄労働者1047名の解雇撤回をはじめ、すべての争議の1日も早い勝利解決をめざそう。

 いまこそ、愛労連に結集するすべての労働者・労働組合は、政府・資本の首切り「合理化」攻撃とのたたかいを強化するとともに、現に解雇・差別に真っ向からたたかっている労働者・争議団のたたかいを自らのものとして受け止め、たたかいの輪を大きく広げよう。

 また、争議解決と労働者の権利を守るためにも、地方労働委員会の民主化が重要となっている。実質勝利といえる5.12判決を力に、今度こそ労働者委員の公正選任を勝ちとろう。

 以上、決議する。


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