<2001年国民春闘アピール>

賃金底上げ、雇用確保、働くルールの確立、

政治の民主的転換をめざし、2001年国民春闘に勝利しよう!

2001年1月28日

第24回臨時大会


 労働者・国民の雇用やくらしが大変な状況に追い込まれ、現状への怒りと不満、未来への不安が大きくひろがっているもとで、2001年国民春闘が始まった。

 

 いま私たちの労働と生活は、4%後半で続く失業率をはじめ、2年連続の賃金マイナスで8年前の水準にまで落ち込んだ年間収入、長時間過密労働による過労死・過労自殺の増大、パート・臨時・不安定雇用の増大など、どれをとっても深刻さと不安が増大している。中高年のリストラとフリーターの増大の中で賃金の引下げも起こっており、より安い下請への外部委託も増えている。愛知のコンビニでは「最低賃金」でのバイト募集が平然と行われ、最賃・底上げ闘争をつよめて賃金の「買いたたき」を止めなければ、労働者全体の賃金低下と雇用不安が止められなくなっている。

 

 一方、大企業はバブル期並みの経常利益をあげており、トヨタの内部留保5兆円超をはじめ、主要企業427社の内部留保が初めて100兆円を超えた。これは、その1割程度を取り崩すだけでわが国のすべての労働者の賃金を1万5千円程度底上げできる巨大な額だが、たたかいと世論の高揚でこの方向を実現できれば、その波及効果は全国・県内の消費の拡大、景気回復に大きな影響をもつにちがいない。

 ところが日経連は、「わが国の賃金水準は世界のトップレベル」と強弁し、「国際競争力維持のために、これ以上の賃上げは困難」として9年連続のベアゼロ方針を打ち出し、更なるリストラ「合理化」への積極協力さえ求めている。愛労連は大幅賃上げによる個人消費拡大こそ不況克服の道であることを一貫して主張してきたが、労働者・国民にはベアゼロと賃下げ、いっそうのリストラ「合理化」を強いて国際競争力強化を叫ぶ財界・日経連に断固抗議し、2001年春闘を力いっぱいたたかう。

 

 また我々は、こうして迎えた21世紀に明るい展望を開くために、我々の願いが届く政治の実現にも力を尽くさなければならない。森内閣は大型公共事業に税金をつぎ込む一方で、国民には医療・年金・介護など社会保障を改悪し、さらにその穴埋めに消費税の大増税をあてようとしている。愛知県も名古屋市も、「財政危機」にも関わらず万博・空港・徳山ダムに巨大な税金を投入する一方で、市民・県民生活に直結する補助金・助成金を大幅にカットしている。こうした国政と地方政治に人々の怒りは頂点に達しつつある。森改造内閣は、発足1ヶ月でKSDから資金を受けた額賀経済財政相が辞任に追い込まれた。名古屋で始まった「市民投票署名」にも市民の怒りが次々と寄せられている。4月には政令市で初めての首長選=名古屋市長選挙があり、7月には参議院選挙もたたかわれるが、要求を基礎に共同を拡げてたたかい、政治の民主的転換を必ず勝ち取ろうではないか。

 

 私たち愛労連は21世紀最初の2001年国民春闘を、「最賃引上げ・賃金底上げ」「サービス残業根絶・雇用拡大、働くルールの確立」と「名古屋市長選挙勝利」を重点に、全ての単産と地域の力を結集してたたかうことを決意した。当面する「直接請求運動」や「2.21総行動」の成功をはじめ、この国民春闘、「世直し」春闘をすべての労働者・労働組合と共同してたたかい、職場と地域を変え、組合員も大きく増やして、日本の政治・経済の民主的転換へ確実な歩みを刻もうではないか。

以 上


←INDEXに戻る
←TOPに戻る