<決議>
靖国参拝など侵略戦争肯定の小泉内閣に抗議する

2001年8月8日

愛知県労働組合総連合

3回幹事会

   

 

 小泉首相は、多くの国民とアジア諸国の強い反対を無視して8月15日に靖国神社への公式参拝を強行しようとしている。

 いうまでもなく靖国神社は、戦前、宗教的軍事施設として、アジアをはじめとする諸国民に耐えがたい惨禍をもたらすとともに、日本国民に多大な犠牲を強要した侵略戦争の精神的支柱として重大な役割を果たした。

 戦後、宗教法人となった靖国神社には、「英霊」を祀るという戦前の趣旨が受け継がれ、1978年に密かに東条英機元首相をはじめ14人のA級戦犯が合祀された。このような靖国神社にどんな形であろうと首相が公式参拝することは、戦前の侵略戦争を肯定する姿勢を国内外に示すことに他ならない。ただちに首相として参拝を中止することを強く求めるものである。

 このような政府の姿勢は、「新しい歴史教科書をつくる会」によって作成された、歴史の真実をゆがめ、諸外国との友好を阻害するる教科書を検定で合格させたことにもあらわれている。そしていま、「新しい歴史教科書をつくる会」の教科書を一部の教育委員会が採択しようとする動きにたいして、政府・文部科学省は教職員や国民の意見の排除を指示する通知を出してその採択を促進しようとしている。私たちは、歴史の真実をゆがめ、平和と正義を求めるべき教育を根本的にゆがめる、このような教科書を子どもたちの手に渡すことを到底認めることはできない。 

 私たちは、広島・長崎を唯一体験した日本国として、また侵略戦争の反省の上に日本国憲法の市民的原則・憲法9条の精神を守り発展させるために国内外に広めることこそ首相のとるべき態度であることを求めるものである。憲法と教育基本法にそむき、国民とアジアをはじめとする諸国民の願いに逆行するのではなく、小泉首相自身、8月6日の広島での原爆慰霊祭での発言を言動一致で世界各国に対して日本国民の平和と核兵器廃絶の想いを発することを要求するものである。

 以上、決議する。

 
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