愛労連は、第25回定期大会を開催し、この1年間の取り組みや県民との共同のたたかいを総括した。そして大会での議論を通じて21世紀の新時代を築く愛労連の責務を明らかにした。
この1年、自公保連立政権の推進する悪政と大企業によるリストラ「合理化」の嵐が吹きあれた。340万人という史上最悪の失業者、若者の就職難、労働者の実質賃金の低下、過労死・過労自殺の続発、未権利状態のパート・臨時・派遣の増大など、労働者・国民の生活悪化はさらにすすんだ。
失政・悪政を重ねた森内閣のあと誕生した小泉内閣は、「自民党を変えたい」「政治を変えたい」という国民の願いを背に、異常な程高い支持率を得ている。しかし発足から2ヶ月、小泉内閣の言う構造改革が明らかになってきた。そのなかみは、不良債権処理で中小企業20万件の倒産、失業者100万人の増大(民間の経済研究所の試算)、消費税の引き上げ、医療保険の改悪など労働者・国民に痛みを押しつける以外なにものでもない。さらに有事立法の策定、集団的自衛権の行使など平和と民主主義を脅かし日本をアメリカの戦争に巻き込む策動を強めている。
県下でも三菱自動車大江工場の閉鎖、UFJ銀行の発足にともなう東海銀行のリストラ計画、史上最高の利益を上げたトヨタもリストラがすすんでいる。神田県政は、「財政危機」にも関わらず万博・空港など巨大な税金を投入する一方で、県職員の賃金切り下げ、県民生活に直結する補助金・助成金を大幅にカットし県民犠牲を強いている。
しかしこれらの攻撃は、労働者・国民との矛盾をいっそう深めている。名古屋長選挙を前に取り組んだ「市民の税金を万博や空港、徳山ダムへ使うことの是非を問う」直接請求署名は、ムダな公共事業への税金投入反対の世論を広げた。また、全労連の「ただ働き・サービス残業」をなくせの粘り強いたたかいが厚生労働省通達を出させた。労働相談件数は年間500件と増え、駆け込み寺としてのセンターの役割を果たし、労働相談から始まったヒット通商支部の組合結成など、組合に加入したたかう仲間も増えてきた。近藤団体生命保険の勝利、国の責任を認め「公害差し止め」を命じた名古屋南部大気汚染公害訴訟などの前進も切り開いてきた。
情勢はたたかってこそ切り開かれる。そして共同の条件はさらに大きくなっている。
大会では、@働くルールの確立をめざし、「総対話と共同」を広げる。A税金の使い道を改めさせ社会保障の充実、国民生活擁護のたたかいをすすめる。B10万人愛労連に向けた組織拡大・強化、の3つの柱で全力をあげてたたかうことを確認した。
この10年間のたたかいで切り開いてきた運動の前進に確信を持ち、職場と地域を基礎にすべての県民と労働者との対話と共同をいっそう広げよう。
職場・地域から共同をすすめ、県民過半数を目標にこの秋から働くルールの確立署名を広げよう。愛知万博をやめさせ県民の暮らしを守る運動に奮闘しよう。賃金の底上げ闘争を強化し、2002年国民春闘に勝利しよう。
パート・臨時など不安定雇用労働者も視野に入れて、要求を実現するために10万人愛労連の建設に単産・地域労連のすべての力を結集しよう。