愛労連第27回定期大会 来賓あいさつ

 岩中 正巳さん(日本共産党愛知県委員会委員長)

 愛労連大会に参加されたみなさんに、日本共産党を代表して心から連帯のごあいさつを申し上げます。

 延長国会は、休みを除けば9日間という緊迫した局面となっています。私たちはみなさんと力を合わせて小泉内閣が推し進めている4つの目玉の悪法、これをすべて廃案に追い込むために最後まで力を尽くしたいと思います。自民党の年来の野望でありました有事法制は、昨年12月の通常国会冒頭には政府・自民党、小泉内閣はなんとしても今国会で成立させる事を断言しておりました。しかし、国民のみなさんの反撃で国会を延長してまで強行をしようとしておりますけれども、今国会での成立は厳しい状況にまで追い込んでおります。私たちは、国会の力関係で言えば、野党であります民主党や自由党も有事法制推進という立場でありますから、圧倒的な少数でありました。しかし、国会での論戦とみなさんの草の根からのたたかいでここまで追いつめたことに大きな確信を持ちながら、廃案まで全力をあげたいと思います。

 医療改悪問題で、宮地厚生労働副大臣による帝京大学への口利き裏口入学問題が発覚して厚生労働委員会は空転しておりました。宮地副大臣の口利きの動かぬ証拠は、しんぶん赤旗の記者が鈴木宗男氏を追いかけて国会本会議を取材をしておりまして、カメラの向きが少しずれて、たまたま斜め前にいました宮地氏の手元が写って発覚したわけでございます。この口利き問題をめぐって野党の幹事長・書記局長会議のなかで、社民党の福島幹事長が「医療改悪法案を廃案に追い込む可能性が生まれてきた。これもひとえに共産党の小池参議院議員のおかげですね」と切り出し、自由党の藤井幹事長も「本当にそのとおりだ。共産党様々だ」、しぶしぶ民主党の菅幹事長も「みなさんがそう言われるんだったら、そうでしょう」と言ったということです。今日の赤旗に書かれておりますけれども、帝京大学には旧文部省の8人の官僚を含めた14人の天下りがいます。つまり、政官財の癒着の構造、口利きの構造はいまや教育までも利権の材料にするという実態を私たちはしっかりと見ていかなければならないと思います。宮地副大臣は辞任しました。福田官房長官は「野党のみなさんが辞任させなければ審議をボイコットするからやめてもらったんだ」と言って開き直りました。小泉首相は「さすが薩摩隼人だ。いさぎよい」と言いましたが、まったく真相究明はされていません。宮地氏は医療改悪法案の促進責任者です。こんな人たちがすすめようとする医療改悪法案など絶対に許すわけにはいかない。国民に負担を強いる資格など無いと野党共闘でのたたかいを強めています。残念ながら一部の野党が審議に応じまして23日・25日と参議院の厚生労働委員会での審議が予定されています。政府・与党は25日に医療改悪法案を強行するという動きを強めています。しかしこの間、医師会を含めて圧倒的多くの国民のみなさんが「医療改悪NO」という要求を突きつけています。最後まで国民のみなさんと力を合わせて必ず廃案に追い込まなければならないと思います。

 小泉内閣の1年3ヶ月の政治は何だったのか、小泉首相は「自民党をぶっつぶす」と言って小泉旋風に乗り国民の8割9割という支持を得て総理大臣になったわけですが、1年3ヶ月たってはっきりしたのは、ぶっ壊したのが自民党ではなくて、日本の平和であり日本の経済であり国民・労働者のくらしであったことは、多くの国民のみなさんが見抜いてきていることであります。結局この日本をアメリカと大企業の利益に奉仕する国につかり変えていく、ここに小泉政治の大きな狙いがあり、それはアメリカと財界のしっかりとした後押しをもってやられているということを私たちは見ておかなければならないと思います。私たちは、1日も早く小泉政治を終わらせるために解散・総選挙を要求して国民のみなさんとともにたたかいを強めていきたいと思います。

 愛知県政をめぐっても同じであります。来年2月には県知事選挙が予定されています。私たち日本共産党もみなさんとご一緒に革新県政の会の一員として、多くの県民のみなさんとの共同の候補者を擁立して、逆立ちしたオール与党の県政をなんとしても転換しなければならないと考えております。長野県では、自民党・民主党などの多数派によって県民の圧倒的な信任を得て県政をすすめている田中知事を不信任にしました。9月1日投票で知事選挙が予定されています。脱ダム宣言は県民の過半数の方々が支持している政策です。それを推進しようとしている知事を多数の横暴で首を切るという行為は絶対に許されるものではありません。日本共産党は近く記者会見を開きまして田中知事支持という立場を鮮明にしまして知事選挙を全力でたたかう予定であります。長野や全国に見られる県政転換の流れ、これは愛知も同じであります。なんとしても無駄な大型開発推進の愛知県政を転換するためにみなさんと力を合わせたいと思います。

 この1年間のたたかいは、労働者のみなさんには厳しい一面がありました。そのなかでも愛労連は、リストラ・雇用の問題、サービス残業の問題、働くルールの確立など労働者のくらしと権利を守って大きな成果を勝ちとられました。たたかえば要求は実現できる。そして要求を実現するためにはたたかう労働組合の拡大・強化が求められていることを痛感する1年間だったと思います。みなさん方のたたかいの発展と組織の発展を心から祈念いたしまして日本共産党からの連帯のごあいさつとします。ありがとうございました。


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