愛労連第27回定期大会宣言

2002年7月21日

愛知県労働組合総連合第27回定期大会


 愛労連は本日第27回定期大会を開催し、この間のとりくみや県民との共同のたたかいを総括した。そして熱心な討論を通して私たちの責務を確認し、向こう1年間の運動方針を確定した。

 

 私たちを取り巻く状況は、この1年いっそう厳しさを増した。出口の見えない深刻な不況、大企業によるリストラ「合理化」の嵐、小泉内閣の悪政のもとで、失業・雇用情勢は最悪で、地域経済は衰退の一途、中小企業・業者の倒産と廃業がつづき、未権利状態のパート・臨時・派遣が急増している。トヨタの「ベアゼロ」春闘や日立の賃下げが示すように、賃金・労働条件は悪化し、長時間・過密労働や健康破壊、過労死もあとを絶たない。

 ところが小泉・自公保連立内閣は、「構造改革」を掲げてリストラ強行企業の税金は減免、金融機関には貸し剥がしをすすめる「不良債権処理」を急がせ、「失業?構造改革が進んでいる証拠。アフガンに比べりゃ天国」とうそぶいている。そして労働者・国民に耐え難い「痛み」を押しつけ、財界・大企業とアメリカ一辺倒の「改革」=医療大改悪や憲法違反の有事法制をゴリ押ししている。この姿勢は、県民の批判が強い万博・新空港に巨額の税金をつぎ込み、くらし・福祉・教育に冷たい神田県政も同様である。

 

 このなかで、「変革」を求める世論と共同が広がりを見せ、愛労連への期待も高まっている。財界・大企業の身勝手なリストラと労働者いじめに対し、全労連提唱の「はたらくルールと雇用を守れ!」はすべての労働団体の共通要求となった。昨年4月の厚労省通達を契機に、トヨタなど大企業職場に労基署の調査が入り、異常な「ただ働き・サービス残業」が次々に告発されている。愛労連への「労働相談」は年間500件と急増しているが、「労働組合を作ってたたかう」労働者が増え、不当解雇を4ヶ月で勝利解決した加藤楽器、職場の過半数を組織したKKR名古屋、なごや介護福祉労組、鳳来町社協労組など、官民を問わず組合結成が続いている。

 さらにこの1年、私たちは、8割を超える支持率を背景にすすめられる小泉内閣の悪政を一貫して批判し、「自民党をつぶしてでも政治を変える」と叫んだ小泉首相の本性を暴露してきた。そして、小泉内閣が最重要と位置づけた4大法案への批判をひろげ、あと11日で延長国会の期限切れという今も強行・成立を許さず、もう一歩で廃案というところまで追い込んできた。医師会も共同し、全国で2600万もの署名が集まった「医療改悪反対、いのちを守ろう」のたたかい。愛知でも20年ぶりに共産・社民・新社会党が共同し、広範な宗教者も手弁当で結集する「有事法制反対、憲法9条守れ」のたたかいなどはその貴重な到達点であり、財産である。

 

 情勢はたたかってこそ開かれる。そして、共同の条件はさらに大きくなっている。

 本日、私たちは大会で、@働くルール確立をめざし、「対話と共同」を広げる、A小泉「構造改革」路線と対決し、いのちとくらしを守る、B来年2月の知事選勝利、県民本位の県政をめざす、C未組織労働者の組織化を重視し、10万人愛労連建設をめざす、の4つの柱で、全力を挙げてたたかうことを確認した。

 要求前進のカギは役員を先頭とする組合員の奮闘にある。切り開いてきた運動の到達点をふまえ、職場と地域を基礎に、広範な労働者・県民との対話・共同をいっそう広げよう。医療改悪、有事法制など悪法を断固として阻止し、秋闘から2003年国民春闘、県政革新へ、たたかいのうねりをつくろう。そして、21世紀の早い時期に10万人愛労連を実現し、「人間らしく生き働く職場と社会」を築くために、単産・地域労連のすべての力を結集して奮闘しよう。


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