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被爆認定行政三たび断罪 名古屋地裁で原告2人勝訴 |
「生きているうちに原爆症と認めて」と愛知県内に住む4人の被爆者が、被爆者援護法に基づく原爆症認定の申請を国が却下したのは違法だとして、処分の取り消しを求めた裁判の判決が1月31日、名古屋地裁で行われました。 最大の争点となっていた原爆症認定基準(原因確率論)の妥当性について中村直文裁判長は、「形式的に適用し判断したのでは、因果関係の判断が実態を反映せず、誤った結果を招来する危険性がある」として、国の認定基準を批判し、原告の被爆時の状況や症状などを検討し、甲斐昭さん(80)と小路妙子さん(73)、2人の疾病について原爆による起因性を認めました。しかし、中村昭子さん(80)、森敏夫さん(82)の残る2人については、高齢者に多く見られる症状で専門家の判断も分かれるなどと、請求を棄却しました。 厚労省による認定は、爆心地からの距離で被爆線量を推定し、年齢、性別などを組み合わせ、放射線の影響により病気が発症する確立によって原爆症であるかどうかを機械的に判断する「原因確率」を採用して認定をおこなってきました。 今回の判決では、こうした認定基準についてきっぱり批判しており、昨年5月の大阪、8月の広島両地裁に続き、国の被爆者認定行政が三度連続して断罪されたことになります。 原告弁護団は記者会見で「二人が原爆症と認められなかったのは残念だが、機械的な認定行政を断罪したもの」と述べ、原告も「4人が認められるまでがんばる」と控訴してたたかう決意を語りました。 (NO.145-2007/1/31) |
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