「やったー」「内野さんおめでとう」。初冬の曇り空、冷たくピンと張りつめた空気が一気にゆるみました。
11月30日、名古屋地裁はトヨタ自動車に勤務していた内野健一さん(当時30歳)が残業中に死亡したのは業務による過労が原因として、妻の博子さんが業務外決定の取り消しを求めていた行政訴訟で、内野さんの死は「業務に内在する危険が現実化したことによるもの」との判断を示し、労災と認めなかった行政の処分を違法としました。
裁判では、トヨタの「創意くふう提案及びQCサークル活動」に費やした時間が労働時間にあたるかどうかが大きな焦点でした。この点で判決は「本件事業主の事業活動に直接役立つ性質のものであり、使用者の支配下における業務であると判断するのが相当」として、明確に労働時間だと認定。その結果、内野さんの残業時間は発症前一ヶ月に106時間45分に達していたと認め、QC活動などは労働時間ではないとしていた行政の主張は退けられました。今回の判決は、トヨタをはじめ同様の活動を行っている企業での不払い残業をなくす大きな力ともなります。
判決後の報告集会で、原告の博子さんは、多くの支援者を前に「時間がかかったけど、(健一さんが)まじめに働いていたことが認められた。ゆっくり眠ってください」と夫への気持ちを語りました。
(NO.157-2007/11/30)
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