問4への各党の回答

公明党

 

 高齢者の介護を社会全体で支える介護保険がスタートしてから1ヶ月半が経過しました。直前には、サービス受給に不可欠なケアプランの作成の遅れが心配されましたが、サービスが受けられないなどの大きな混乱はなく、自治体は「おおむね順調」という評価です。

 整備基盤は、平成11年12月に策定の「ゴールドプラン21」に基づき積極的に推進を図られていますが、特別養護老人ホーム等の待機要介護者が医療機関に入院を余儀なくされている事態を踏まえ、公共事業予備費等も活用し予定されている整備を前倒しで進めるべきであると考えます。

 保険料は、一律の額ではなく、低所得者には、75%にしたり、50%にしたりといった軽減措置が講じられてはいますが、低所得の1号被保険者の負担のあり方、把握の仕方などについて制度の見直し時を目途に検討すべきであると考えます。なお、景気の状況に配慮し、わが党など与党3党で協議し、保険料の徴収を半年間凍結しました。

 利用料は原則として1割負担になっていますが、高額負担については一定の上限(一般は37、000円、低所得者には24、600円、生活保護・老齢福祉年金等の受給者は15、000円)が設けられています。また、社会福祉法人が減免措置を講じており、その費用については国が補助金を支出することになっています。

 しかし、高齢者が負担を重く感じサービス利用を抑えている事態も見られることから、「政府の特別対策(3〜5%の軽減策)に準じた低所得者層対策」の検討を主張してまいります。 

日本共産党

 

 日本共産党の調査によっても、経済的困難からサービス水準の後退を余儀なくされるなど、すでに深刻な実態が明らかになっています。そこで、当面、@在宅介護の利用料は、所得の低い人については、ホームヘルプサービスと同じようにすべて10%から3%に引き下げる、A高齢者に対する10月からの保険料徴収を再検討し、住民税非課税の高齢者からはとらないようにする、B介護サービス基盤の実態について行政が責任を持って掌握し、拡充する、C介護認定は、高齢者の生活実態を反映したものとするという対策を求めています。

 介護など社会保障の財源は、公共事業のムダと浪費を徹底的におさえるとともに、公共事業優先の逆立ちした財政の仕組みを転換することによって生み出します。

民主党

 

 ご指摘の問題だけでなく要介護の認定、ケアプランの遅れ、サービス選択の余地が少ないなど、まだまだ多くの問題があります。

 保険料・利用料等は、介護と医療の分野の明確区分を含め、制度全体の改善・充実の中で検討すべき問題です。

自由民主党

 

 この度の介護保険は、住民税非課税の高齢者の方の保険料については、本来の基準額よりも軽減し、また、利用者負担についても、上限額が低くおさえられています。なお、65歳以上の方については、制度についての理解をいただきながら、保険料を段階的に負担していただけるよう、本年4月から9月までの半年間は保険料を納めないでよいことになっており、本年10月から来年9月までの1年間は本来の保険料の額の半額を納めていただくことになっております。

 今後、新たに策定した「ゴールドプラン21」に基づき、介護サービス基盤を整備していき、給付と負担、保険料とサービスの在り方を配慮しつつ、円滑な運営を図るべきと考えます。

※政党の並び順は、回答の寄せられた順です。


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