NO.280

2000年11月30日


〒456−0006 名古屋市熱田区沢下町8−18 労働会館第2ビル

発行責任者 見崎徳弘


 組織拡大月間10〜11月

月間成功へ最後までがんばろう!

■県本部大会以降の純増140人−年金者組合

 年金者組合は10〜11月に106人の仲間を新たに迎えました。このうちの27人は、10月22日に開かれた「愛知赤旗まつり」(日本共産党主催)に参加した県本部役員5人が奮闘した成果です。年金者組合の組合員は9月2日に3,000人を突破して以降、退会者が出て減少しましたが、11月末現在で3,017人となりました。5月11日の県本部大会以降の加入者は304人、退会者は164人で、差し引き純増は140人となっています。県下の支部で組織率ベスト3(65歳以上人口比)は@甚目寺が180人で4.32%、A佐織が77人で2.2%、B日進が74人で0.9%、となっています。組合員数ベスト3は@岡崎230人、A北223人、B甚目寺180人、仲間づくりベスト3は@港23人、A中川19人、B緑18人となっています。年金者組合は3300人の県本部をめざして各支部が引き続き組織拡大に奮闘しています。

 

■組織拡大合宿を力に33名を拡大−医労連 

 医労連では、10月の14〜15日に組織拡大合宿を開催し、8単組17名が参加しました。みなと医療生協労組では、新人獲得に向け3月の青年部合宿で「絶対に加入させる」と意思統一。青年が先頭にたってがんばり、4〜5月は毎週の歓迎行事を6回開催してきました。尾張建友会労組では、年間30名増で最高の145名に。新人は14名100%の加入。成功のポイントは、「昨年の合宿以降、医労連の推進委員会に結集し情報収集と他の単組の工夫や教訓を生かしてとりくんだこと」です。

 また「パートの組織化」が共通の課題となっています。「4月からスタートした老人保健施設が職員60名で半数がパート」(国共病組東海支部)。「常勤と同じ要求書にパートの職場要求を入れて団交をおこなっている」(全労災旭支部)。介護分野のヘルパーさんなど組織対象として、拡大をしようと意思統一しました。

 この集会が力となって、医労連では10月に23名、11月には10名の組合員を拡大してきています。成果組合はまだ8組合ですが、これをさらにひろげようと頑張っています。

春闘で組織拡大の大きな飛躍をつくりだせるよう今から準備を

 愛労連では春闘方針を9日〜10日の春闘討論集会、16日の評議員会などで議論しますが、来春闘の3〜5月を組織拡大月間とすることを提起します。春闘時期は公務員組合をはじめ、新入職員・社員が入ってくる時期であり、春闘がたたかわれて労働組合への関心が高まる時期でもあり、力を集中して組織拡大にとりくみます。また来年4月には名古屋市長選挙がたたかわれますが、愛労連を売り出す絶好のチャンスと位置付け、名古屋市長選の勝利をめざすとともに組織拡大でも大きな飛躍をつくりだすことが求められます。

 愛労連としての組織拡大の目標を設定することにしています。各単産・地域労連でもぜひ春闘期間中の組織拡大の目標を設定し、職場内での組織拡大、未加盟労組の加盟、未組織労働者の組織化の3つの分野をそれぞれ意識的に追求しましょう。また、パート・関連労働者などの不安定雇用労働者の組織化についても重視してとりくみましょう。組織拡大の具体化としては、組織拡大の大量宣伝、県下いっせい労働相談を過去最高の規模で実施することなどを検討中です。


 名古屋あおぞら裁判

自動車の排気ガス差し止め命令

国・企業の賠償責任認め完全勝訴!

 提訴から11年余。11月27日午前、名古屋地方裁判所前は「やったー」「おめでとう」という原告・患者・支援者、約1,000名の歓声と涙にあふれました。

 この日、名古屋地方裁判所は、自動車の排ガスや企業の工場排煙による大気汚染で健康を害したとして、名古屋市南部地域などに住む公害病認定患者と遺族ら145人が国道を管理する国と、中部電力など企業10社を相手取り、総額約42億円の損害賠償や汚染物質の排出差し止めを求めた「第一次名古屋南部大気汚染公害訴訟」の判決で、国・企業側に対し、原告111人に総額約3億700万円を支払うよう命じました。さらに、道路公害について国に対し、自動車による一定レベルを超える浮遊粒子状物質(SPM)の排出差し止めを認めました。

 午後からは名古屋国際会議場において約500人で中部電力・新日鉄など被告企業10社との解決に向けた集団交渉がおこなわれました。交渉では、原告患者や遺族がこれまでの苦しみを切々と訴え企業に早期全面解決を求めました。交渉は企業側の対応にしばしば紛糾しましたが、9時間にも及ぶ交渉団のねばり強い奮闘で、23時40分に被告企業が「本日の判決を厳粛に受けとめ」「名古屋南部公害訴訟が早期全面解決する事を希望し」「話し合いの申し入れには、誠意を持って対応」するという確認書が交わされました。引き続き28日、29日には、中央省庁や経済団体、自治体との交渉がおこなわれました。


 介護の充実めざして…

知多連絡会が発足

 知多地域労連は、地域の介護充実を目的とした会、医療生協地域支部、新日本婦人の会地域支部などに呼びかけ、11月15日(水)夜、「介護の充実をめざす知多連絡会」結成総会を50名の参加で開きました。

 総会は、会の運営方針となる「申し合わせ事項」と、当面の会の代表を知多労連議長にすることを確認しました。その後、美浜・介護を考える会の体験に基づいた決意、介護懇話会のメンバーから実情などが訴えられました。そして介護現場の草の根からの声を結集し、自治体の介護行政の実情を交流しながら、共同の行動を探り当てて行こうと確認し合いました。

 手探りながら新しい経験を積み上げていくこと、まだ加盟してもらってない関係団体に呼びかけることなどが早速課題になります。また、中心部隊になるべき自治体労働組合の牽引車的役割がどんなに発揮されるかにも期待がかかります。

(知多労連:杉江功)


【愛労連労働相談ニュースNO.8】

 新聞などを見て16件の相談

パート、臨時、派遣労働者の110番を実施

 愛労連では、11月3日に「パート、臨時、派遣労働者の110番」を実施しました。中日新聞などのマスコミでも報道され、当日に9件、その前後に7件、計16件の電話相談がありました。

 相談では、「1日7時間勤務・週6日で1時〜9時の夜勤専門。3月までは時給制だったが、4月からは25日計算の月給制に変わってしまった。社保も雇用保険も未加入で夜勤手当は払われてない。有休も10日しかない。」(女性・準社員・ホテル業)、「今年5月に入った人とのトラブルが原因で11月末で辞めてほしいと言われた。相手の人が店長にあの人とはいっしょにできないと言ったため。社保も雇用保も未加入。時給700円、9時半〜18時の勤務。」(女性・アルバイト・書店店員)、「4月に有休20日もらって残が27日あるので、全部消化したいと言ったら、有休取得願届をもってきて書けと言われ、家事都合で3日・学校行事で1日書いたら、係長から家事都合ではとれないと言われた。学校行事はOKだった。7月・8月も有休を届けたら、1日が欠勤扱いになっていた。週4〜5日、8時半〜13時半の勤務で時給810円。」(女性・アルバイト・スーパー店員)、「9月15日に経営者に辞めてもらうと言われ、辞めた。監督署に相談したら、経営者は辞めてもらうとは言ったが、今日とは言っていないとのこと。監督署は民事でやってくれと言っている。」(女性・パート・塾)、「5月〜4月の1年更新だが、2002年に仕事をなくすため、12月に意向を聞きたいと言われた。辞めるなら1ヵ月前に言ってくれとも言われた。9時〜17時、月〜金の勤務。」(女性・パート・電話受注業務)、「8月1日に休暇届を出して、8月20日〜30日まで休んで31日に出勤したら、社長から辞めてくれと言われて辞めた。予告手当はもらえるか。」(60代・女性・パート)など、どれも切実なものばかりでした。

 このうち、塾で働く女性の件は残業手当と未払い賃金合わせて約17万円を払わせるなど、すでに解決した相談があります。

 労働相談で成果

臨時労働者の継続雇用勝ちとる!

 K大学で非常勤助手をしていたTさん(女性24歳)は、9月末で雇い止めを言われ、たまたまウイル愛知で見たビラに載っていた愛労連の労働相談110番にわらをもつかむ気持ちで電話しました。Tさんは一昨年の10月から病休者の代替の非常勤職員として2ヵ月、4ヵ月、1年、6ヵ月と不規則に更新が続いていましたが、その病休者の休職期間が過ぎ、不幸なことにその方が亡くなって学園側はTさんを雇い止めし、新たに正規職員を採用しようとしました。Tさんはきずなに加入し、学園側と交渉しました。当初学園側は、病休者の代替であって通常の臨時職員とも違う特別な事情があるなどとして、雇用の継続をかたくなに拒否していましたが、4回に及ぶ交渉で最終的に1年間の期限をきってですが、雇用が継続されました。

12月からEメールによる労働相談を実施

 

 愛労連では、従来から実施している常設の労働相談110番と合わせて、Eメールによる労働相談を12月1日から受け付けます。Eメールですから時間を気にせず、いつでも相談をすることができます。愛労連としても体制をとってメール相談に応えることにしています。 電話の労働相談110番(052-881-1411)と合わせて、活用が期待されます。マスコミに発表してから中日新聞などに報道され、新聞を見た人からすでに相談がきています。

アドレスは… 110@airoren.gr.jp


←INDEXに戻る
←TOPに戻る