NO.282

2000年12月27日


〒456−0006 名古屋市熱田区沢下町8−18 労働会館第2ビル

発行責任者 見崎徳弘


組織拡大月間10〜11月

504人が新たに愛労連の仲間に

 愛労連がとりくんできた10月〜11月の組織拡大で504人の人達が新たに愛労連の仲間になりました。愛労連としての目標は1000人の新たな仲間を迎えいれようということでしたが、目標の半数を突破する成果でした。各組合の成果は、年金者組合128名、自治労連119名、全国一般103名、医労連37名、建交労36名、きずな26名、生協労連15名、全港湾12名、愛高教11名、通信労組8名、JMIU4名、東海法労1名、東三河労連3名となっています。

 128名の組合員を増やした年金者組合は、11月が組合費納入人員の確定期と重なり減員もありますが、純増で57人の成果となっています。

 

労働相談からの労働組合結成相次ぐ

 12月に入ってから、愛労連の労働相談110番を通じて労働組合があいついで結成されています。建交労大崎設計分会は賃金の未払いを不満として12月4日に13名で結成、きずなパンデール分会は賃金の未払いと突然の工場閉鎖・自主廃業にたいして12月6日に24名で結成、また賃金の未払いと解雇(民事再生法の適用を申請)に対してジャパンサイエンスの仲間3名が12月9日にJMIUに加盟しました。

 それぞれの仲間は会社との交渉をすすめています。靴のマルトミの倒産の事例のように、労働者を犠牲にする会社の一方的な経営に対して労働組合としての役割が問われています。


愛知県産業労働部が労働組合基礎調査結果を発表

愛知の労働組合組織率は25.3%

愛労連の組合員は48,139人

 愛知県が6月末現在で調査した労働組合基礎調査の結果が発表されました。それによると、県内の労働組合数は3033組合で昨年より50組合減少し、労働組合員数は804,146人で15,098人も減少しました。組合員数は1995年から6年連続の減少となりました。労働者数は昨年より4万9千人増えて317万7千人となり、推定組織率は25.3%と昨年より0.9ポイント低下しました。労働者が増える一方で組合・組合員数とも減少しており、未組織労働者の組織化はますます重要な課題となっています。

 また上部団体別では愛労連は48,139人で1,105人の減少、連合愛知は528,585人で8,683人の減少と発表されています。しかし、愛労連の組合人数は56,223人であり、オブザーバー組合、年金者組合、地域のみ加盟組合をカウントしていないことが原因で県の調査結果は不正確なものです。

 しかし、愛労連の組合人数が減少していることは事実であり、常に組合員の拡大を追及する活動スタイルを確立し、早期に10万人の愛労連を建設することが必要です。


名古屋市長選挙勝利へ!市民大集会に1600人が参加

大きな多数派つくり「オール与党」市政を変えよう

 名古屋・革新市政の会は、来年4月に予定される名古屋市長選挙で20世紀型の古い大型公共事業優先・市民生活犠牲の「オール与党」市政から、住民本位の新しい市政を実現しようと、12月24日午後、名古屋市昭和区の名古屋市公会堂で市民大集会を開き、1600人が集まりました。

 集会の冒頭であいさつに立った井上利雄・革新市政の会総務代表世話人は「いまの市政の方向ではいけないと、政党・政派にかかわらず、さまざまな方たちが動き出しています。こうした人たちとしっかりスクラムを組んで、大きな多数派とつくるなかで統一候補を擁立し、市長選挙にうち勝っていこう」と訴えました。

 集会では、大型公共事業優先の一方で、乳児や障害者の医療費無料制度に所得制限を持ち込むなど、市民に冷たい「オール与党」市政を変えようという願いが寸劇や「パラパラ」などのパフォーマンスで次々に訴えられました。

 また、行動提起にたった大黒作治・革新市政の会事務局長からは、愛知万博や中部新国際空港、徳山ダム建設に名古屋市の税金を投入することの是非を問う住民投票の実施を求めて、直接請求署名運動を実施し、1万人の受認者と万博署名を上回る(名古屋市内12万)15万筆目標でとりくむことが提起されました。この運動によって、市長選挙を前に松原市長と「オール与党」の態度がせまられると同時に、「オール与党」政治の罪の深さも全市民の前に明らかにすることができます。

 署名運動のとりくみ期間は、1月15日から1ヶ月間です。年明けから職場・地域でただちに体制を確立し成功させましょう。


 

  チャレンジャー大募集!

100人の体験者で成功させよう

最低賃金・標準生計費生活体験運動(2001年2月1日〜28日)

 愛労連では、2001年春闘に向けて最低賃金・標準生計費生活体験運動を2001年2月(28日間)に100名目標でとりくみます。すでに愛知国公や全国一般ではそれぞれ10名のチャレンジャーを目標にとりくみが始まっています。年明けから体験者の募集を始めますので、エントリーをヨロシク!


【愛労連労働相談ニュースNO.9】

 11月の労働相談は41件、「新聞をみて」が18件

内容では「解雇・退職強要」がトップ

 11月の労働相談110番には41件の相談が寄せられました。11月3日に「パート、臨時、派遣労働者の110番」を実施したこともあり女性が25件、男性15件(不明1件)と女性が多い月となりました。相談の契機では、新聞をみての相談が18件となりましたが、「電話帳・104」は8件で、「電話帳・104」の年間平均22.6件と比べ極端に少ない月となりました。年代別では20代5名、30代4名、40代6名、50代7名(不明19件)と各年代から相談がありました。相談内容は、「解雇・退職強要」が11件でトップで、「賃金・残業代」10件、「労働災害・職業病」3件と年間トップ3が続き、「労働時間・休暇」2件、「退職金不払い」1件、「雇用保険・社保」1件でした。

メールによる労働相談は4件●

 12月1日から開始したメールによる労働相談にすでに4件の相談が届いています。今までのところ、メールの相談者は労働問題を自分で勉強しているケースが多く、聞きたいことに対して回答を自ら示した上でそれでいいのかと聞いてくるのが特徴です。メールによる労働相談は、   110@airoren.gr.jp  で受け付けています。

 最近の具体的事例から…

 

■ケース1

【自分から出勤しなかった場合】

 H料理店に仲居として勤めていたIさん(54歳)は体調を悪くし、9月18日〜10月20日まで休み、10月21日に出勤したら「何しに来た、帰りなさい」と言われました。Iさんが「解雇ということですか」と聞いたら、「辞めてくれということではない」と言われましたが、それから出勤せず、11月8日に相談がありました。相談員は「明日から出勤することをちゃんと伝え、来るなと言われたら、明日以降の休業補償を請求する」ようアドバイス。Iさんはお店に話し、11月10日から勤めることができるようになりました。

 この場合、店も解雇とは言っていないわけですから、当然勤められます。「何しに来た」と言われると労働者としてはたまりませんが、冷静に対応することが必要なケースです。

 

■ケース2

【契約期間終了後空白期間をおく契約】

 日数の多いパートの人はボーナスも退職金もあるが、日数の少ないパートの人は1日8000円、年間50日勤務で年収40万円、ボーナスも退職金もない。今は1年契約だが、来年3月から6ヵ月契約に変更し、その後2ヵ月あけて再度6ヵ月契約するという方式に変更すると言っている。勤務日数は増えて年間125日勤務になるが、有休はなくなってしまう。監督署に言ったら、「うまいことやっている」と言われた(女性)。

 相談員は、「このことを不満に思っている人はいませんか」と聞きましたが、「年収が増えるので賛成の人が多い」という返事でした。こうなるとなかなか難しいケースです。確かに年収40万円が年収100万円に増えて、しかも103万円の「壁」は突破しないわけですから、賛成の人がいても不思議ではありません。しかし、有休は発生しない。監督官が「うまい」と言ったのもある意味でうなずけます。ただ労働者としては、この相談者のように「おかしい」と感じるのが正しいと思います。会社側は年間125日勤務だと言っているわけです。2ヵ月間の空白期間はむしろ休業期間とみるほうがいいケースです。「労働組合をつくってたたかおう」という気持ちの人がどれだけできるかがカギですね。

 


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