NO.288

2001年6月15日


〒456−0006 名古屋市熱田区沢下町8−18 労働会館第2ビル

発行責任者 見崎徳弘


愛労連第2回評議員会で夏季闘争・参院選闘争方針を決定

春闘後半戦!

最賃や夏期一時金・人勧闘争と結合して要求前進めざし

「悪政許すな!政治の転換」を掲げて参院選を勝利しよう

 

 愛労連は6月8日、労働会館東館ホールにおいて2001年度第2回評議員会を開催し、当面する夏季闘争や参議院選挙について論議し、方針を決定しました。

当面する夏季闘争方針

■春闘の回答引き出し・上積みとともに夏期一時金・人勧闘争強化を!

 春闘の回答引き出し状況は6割、妥結は37%というもとで、夏期一時金闘争や公務員の8月人事院勧告に向けた要求行動を強めると同時に、未解決組合を包み、すべての単産・単組が「少なくとも昨年実績の上積み」を目標に奮闘します。

 一時金は、どの組合も少なくとも昨年以上の目標で頑張ります。愛労連は、『夏期一時金情報』を発行します。

 公務員部隊は、中央の公務労組連絡会や各単産の指示にもとづき、「8月の人事院勧告」へ向けたたたかいを強化します。

■パートを含む賃金の底上げと最賃のたたかいを重視し、団体署名をひろげよう!

 職場のパートの労働条件を調べ、改善に引きつづき力を尽くします。

 地方最賃審議会答申へ向けて、最賃の大幅引き上げを図るため、6月末までをメドに最賃要求団体署名を思い切ってひろげます。  

■「厚生労働省4.6通達」を武器に、「不払い・サービス残業根絶」を徹底しよう!

 全国のたたかいで出させたもので、重要な武器になります。単産や職場で、まず学習し、宣伝します。また、@通達遵守の労使確認、A始業・終業時間の管理者記録、B残業代不支給の点検と支給要求など、企業や当局へ直ちに申し入れ、「不払い・サービス残業」根絶へ、第1歩を踏み出します。

 7月末までに、すべての事業所を対象に「不払い・サービス残業」についての簡単な調査(不払い残業の有無やその原因など)に集中的にとりくみ、職場の交渉や「はたらくルール署名」の起爆剤にします。

■「はたらくルール確立」めざし“労働者過半数署名”へ、職場・地域で本格的なとりくみを!

 労働者の過半数(愛知では160万筆)をめざし当面、以下のようにとりくみます。

 すべての単産・地域は、署名の推進責任者を決め、目標と行動計画を定期大会までに愛労連に報告します。また、「組織人員×2」11万名を11月末までに必ず達成します。

 愛労連として、3年で県下の労働者過半数達成をめざし、具体的なすすめ方は大会と9月評議員会(9月8日・土)で決定します。

■地労委民主化闘争:12月任命の「第36期労働者委員」の公正任命をめざすたたかい

 単産・地域は、改めて送付される署名用紙と「要請通達」を受け、次の日程で署名にとりくみます。第1次集約=7月8日・第2次集約=8月8日・第3次集約=9月中旬・最終集約=10月中旬。

ストップ・ザ・自公保政権!

変えようくらしと雇用・福祉優先の政治に

参議院選挙闘争方針

 今回の参院選は、「自民党を変える」といいながらこれまでの悪政をいっそうドラスティックに推進しようとする小泉内閣の「虚像」をうち砕き、真に国民本位の政治を実現するのかが問われる政治戦です。旺盛な議論を巻き起こし、「政治を変える」国民的共同の中心的役割を担って大胆に打って出ます。

 

■参院選にのぞむ愛労連の主な要求

 @許すなリストラ「合理化」、賃金底上げ・パートの均等待遇など働くルールの確立を!ただ働き(サービス残業)一掃、労働時間短縮で雇用を拡大せよ!A消費税を3%に戻し、個人消費をあたためて不況打開を!不公平税制の是正、暮らしと営業を守り日本経済を立て直そう!B連続改悪をやめ安心できる社会保障を!税金の使い道を改めさせよう!むだな公共事業を削って年金・医療・福祉の拡充、自然環境の保全を!C第9条をはじめとする日本国憲法を堅持し、平和と民主主義を守る政治を!改憲につながるあらゆる策動をやめ、国民本位の民主的行政・政治の実現を!

■職場・地域・単産と愛労連の具体的とりくみ

 全労連や愛労連、単産の機関紙特集などを活用して組合ごとに教宣物を発行し、活発な政治論議を組織します。単産・地域労連は学習決起集会などを企画・開催します。愛労連は、6月22日(金)18:30〜労働会館東館ホールで愛労連初の「選挙学校」を開催します。

 愛労連は「参院選闘争方針」と「組合員へのアピール」を発表し、すべての労働者が棄権することなく選挙権を行使するよう訴えます。また、労働組合としての要求宣伝に努め、7月5日(木)、「小泉流“構造改革”」を批判する全県一斉早朝宣伝を大企業門前や主要駅頭でおこないます。単産、地域は、地域の労働組合や友好労組などとも対話・共同をすすめます。宣伝カーでの要求宣伝も検討してとりくみます。


学んで語って元気に!

第3回労働組合講座を開催

 愛労連は、6月8日夜から9日の夕方にかけて、第3回労働組合講座を開催し、22名の仲間が参加しました。

 講演では、大阪教育大学教授の田中恒子氏が「労働組合とわたし」と題して講演。田中さんは自身の労働組合や地域での運動をつうじて学んだこととして、@要求の主体が声をあげること、A要求で一致して連帯すること、B多くの人と意見を戦わせて一致点を求めること、C当局側の理論を打破できる理論学習が必要だと述べました。そして運動の中の疑問として、@「○○円不足か?」と訊くとき、1人働きか2人働きかはなぜ問題にならないのか、A賃金が上がっても物価がさらに上がる悪循環に、組合はどのように対応するのか、B賃金以外の生活課題を取り上げないのはなぜか(住宅、教育、労働時間、環境等)、C労働組合幹部の中に、性別役割分担意識があるのではないか、D労働組合運動家は、個人的時間はないが如しで、人間的共感を得られないのではないかなどが述べられました。

 参加者の感想文では「このところ、お疲れモードの毎日でしたが、田中先生のパワーと若者たちのパワーを感じて、さて、頑張るかー!」「今後の労働組合運動に田中先生のヒントを生かして頑張っていきたい」「(停滞やマンネリを)打開するには青年の活動家の育成が不可欠、根気よく青年組合員を育てるために頑張りましょう」など積極的な感想が述べられています。


【労働相談ニュースNO.11】

愛労連労働相談110番

不法不当、公序良俗違反の相談相次ぐ

 ゴールデンウイーク前後は少なかった労働相談が5月下旬から増えてきました。多い日には5件もの相談があり、継続中のものも含めて電話がかかっており、相談員はてんやわんやな状況です。

●最近の労働相談から

 @ 賃金をなかなか払ってくれない。取りに来いと言っておいて少しでも遅れるとくれない。前日に連絡しておいて、当日行くと、今日来るとは聞いてない。金がないと言って、払ってもらえない。(60代、男性、臨時、ガードマン)

 

 A 時給1200円で仕事についた。その際、4回遅刻、欠勤、早退があると時給が800円になるということだった。4月分の給料が今日振り込まれたが、労働時間で割ると時給が628円になっていた。会社に問い合わせたら、2週間以内で辞めたので、3月分も含めて800円にし、相殺したとのことであった。2週間以内に辞めると800円だというのは聞いていないし、納得できない。(30代、女性、パート、テレアポ)

 

 B 新聞広告で入ったが、研修期間は賃金も交通費も出ないと口頭で言われた。仕事は電話受けと1分間で100字打てるようにすること。できないので辞めようと思っているが、交通費だけでももらえないか。(50代、女性、パート、NTTテレメイト)

 

 C 育休明けで仕事に戻ったら、パートになれと言ってきた。最近は正職員のままでいいが、賃金は下げると言っている。(女性、20代、正職員、パソコン入力)

 

 D 遅刻するとその月の時給をすべて100円下げると店長が言っている。(男性、20代、アルバイト、飲食業)

 いずれもひどい内容であり、法違反、公序良俗に反する内容です。こうした不当なことをなくすためにも、労働基準法をきちんと守らせることと働くルールの確立が求められていのます。

●最近のニュースから

労働相談インターネット活用が急増!電話上回る

 1996年から労働相談のホームページを開設している「ジャパンユニオン」へのアクセス件数は昨年、倍以上に急増。電子メールによる相談が、初めて電話相談を上回りました。アクセス件数は月平均4,000件で、相談件数も月に約270件で、うち53%がメール相談です。(朝日3月13日付)

相談件数が過去最高、前年の5割増、労働条件相談センター

 厚生労働省の委託で労働相談をおこなっている労働条件相談センター(名古屋市内に2ヵ所設置)の2000年度下期の相談件数は計1,574件で97年に開設されてから過去最高となり、前年同期と比較して5割増えています。相談内容では「解雇」と「賃金不払い」がともに228件で群を抜いてのトップです。(中日5月9日付)

セクハラ相談愛知が全国一、昨年度・労働局調べ

 愛知労働局に昨年寄せられたセクハラ相談は1,475件と前年度の3倍に増え、全国の中で最多になっています。女性労働者からの相談は1,070件で全体の7割以上。セクハラ相談が激増したのは、「愛知では独自に相談のPRをしていること。愛知は泣き寝入りしない女性たちが増え、それだけ意識が高まっているため」と愛知労働局は分析してます。(中日6月4日付)


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