NO.289

2001年6月29日


〒456−0006 名古屋市熱田区沢下町8−18 労働会館第2ビル

発行責任者 見崎徳弘


全労働が6・23アクションin SAKAE

ただ働き・不払い労働なくせ!

はたらくルールの確立を

 全労働省労働組合の愛知・岐阜・三重・静岡4県の組合員が6月23日、名古屋・栄周辺で働くルールの確立を求める署名と公務員増員の2つの署名行動をおこないました。

 「6・23アクションIN SAKAE・働くルールを作ろう」と名付けたこのとりくみには青年部・女性部を中心に約120名が参加し、風船やチラシ、テイッシュを片手に署名を持った若者が、「パートの時給引き上げ署名にご協力を」「リストラ規制を求める署名をお願いしまーす」と呼びかけました。

 宣伝カーでは職安や労基署の職員が、マイクを握り、「職安には職を求める労働者が溢れ、労基署では解雇などの相談者が相次いでいます」と働くルールの確立と共に労働者の要望に応えるためにも職員の増員が必要だと訴えました。若者も気軽に署名に応じ、「派遣で働いているが、もっと賃金をあげて欲しい」と話していました。署名は働くルール署名453名、職員増員署名409名が寄せられました。

 はたらくルールの確立署名は、3年間で労働者の過半数をめざしてとりくまれます。愛労連はこの夏、組合員と家族など対象に「はたらくルール確立」署名を本格的に開始し、当面11月末をめどに、組織人員の2倍、11万筆を達成をめざします。各組合の積極的なとりくみを!


三菱自動車リストラ・大江工場閉鎖シンポに130人

なぜ主力工場つぶすのか

 名古屋市港区大江町にある三菱自動車工業名古屋製作所大江工場の閉鎖問題で、愛労連も参加する実行委員会が、6月17日、名古屋市中区の市教育館で「三菱のリストラ計画と大江工場閉鎖を考えるシンポジウム」を開催し、同工場にはたらく労働者や各組合からの参加者、経営団体や国・件の担当者も含め130人が集まりました。

 ダイムラークライスラー社と資本提携した三菱自動車は、人減らし計画の「ターンアラウンドプラン」打ち出し9500人の人員削減や大江工場の組み立てラインの9月閉鎖をうちだしています。

 大江工場で、プレス金型工として働いてきた安井軍司さん(58)は、「新車製造の準備のため工場が一時休止するという話が突然閉鎖に発展した。主力工場のひとつで、歴史と伝統のある大江には優れた熟練工も多く、ほとんどの人がこのまま働きたいと言っている。それだけに火を消してはならない」と訴えました。

 大木一訓日本福祉大学教授は、「コストの削減だけで良質な車の製造拠点を失っては、企業の創造的再建はできない」と三菱の姿勢を強く批判しました。また、前田義博弁護士は、「フランスなどヨーロッパは、解雇を規制する方向を強めているが、小泉首相が終身雇用制の見直しを指示するなど日本はそれに逆行している」と政府の姿勢も批判しました。

 会場の参加者からは、「日産のゴーンプランは結局ルノーのためにやったこと。同じことが三菱でもやられるのではないか」「下請け企業など地域経済に深刻な影響を与えている」などの発言も出されました。


ストップ!リストラ・サービス残業

愛知で自動車関連労働者が交流集会

 自動車産業の国際的再編・リストラが急展開するもとで、第5回自動車関連労働者と地方組織交流集会が6月16、17日の両日、労働会館東館で開かれました。交流集会は、神奈川、広島、愛知の三県労連とJMIU(金属情報機器労組)がよびかけたもので、自動車産業労働者や研究者ら50人が討論しました。

 3年間で9700人の削減と川崎工場の閉鎖を打ち出した、いすゞ自動車は「トラックもユニクロ化できるはずだ」と強弁している。別メーカー販売会社では、営業1人に月3・4台の販売ノルマを押しつけ、達成できないと「やめてしまえ」と脅している。豊田工機の幹部がサービス残業解消に向けた厚生労働省通達について、「なんとか抜け道をつくれないか」と話している。JMIU日産自動車支部の代表は、団体交渉で常務が「組合(日産労連)に年間560時間まで認めてもらっている」といい、残業や休日出勤を前提にしていると批判。サービス残業なしの経営計画を立てさせる運動の重要性を強調しました。


【愛知争議団ニュースNO.14】

ニチメンの首切り狙ったリストラSTOP!

「自宅待機」を止めさせ、伊藤さん、石原さん職場復帰

 総合商社ニチメンは、リストラ計画の一環として、名古屋支店閉鎖と、それに伴った人員削減を強引に進めました。特徴は、19人の労働者に対し退職と転籍の攻撃が掛けられ、その内14人が女性労働者という、女性労働者排除の攻撃でもありました。

 このリストラ攻撃に対して、伊藤・石原さんの2名は、「名古屋の職場で引き続き働きたい」「東京転勤もイヤです」と、はっきり意思表示し、声を挙げました。同時に、整理解雇を防ぐために名古屋地裁に「地位保全」の仮処分のたたかいを起こし、労働相談を皮切りにした『伊藤・石原さんを早く職場に戻す会』を結成して、社会的な支援活動を展開してきました。

 支援活動は、商社全体にリストラが進行する中で、そこに働くたくさんの婦人労働者にとって「人ごとではない」切迫感があったり、楽しい時も厳しい時も共に力を合わせて切り開いてきた強い連帯感が、大きく発揮されたたたかいとなりました。

 同じように大きなリストラの波を迎え撃とうとしている、中地域センターに結集する仲間たち、金融機関に働く仲間や愛知争議団に結集している仲間たちも、集会や要請行動の成功に奮闘しました。

 裁判所での身分保全をめぐる弁護団のねばり強いたたかいと並行して、400名を越える職場に戻す会会員の結集は、運動全体を大きく励まし、会社の横暴をおさえる力になりました。

たたかいは、伊藤、石原両人と共に「戻す会」の運動を支えた渡辺会長(ニチメンOB)・吉田事務局長(丸紅OB)や、運営委員会役員の皆さんの奮闘によるところ大きかったです。

 運動の甲斐あって、石原さん四月、伊藤さんは七月より職場にもどります。ご支援有り難うございました。

争議勝利!はたらくルールの確立へ

住友9争議支援連絡会がシンポジウム

 住友9争議支援連絡会主催の「働くルールの確立と団体生命保険シンポ」が、6月30日午後1時から全港湾会館で29団体62名の参加し開催されました。愛労連を始め、JMIU新居浜支部、住友生命大阪ミセス差別の会、住友和歌山なども参加しました。

 シンポでは、水野幹男弁護士が団体生命保険のたたかいの意義と2つの勝利的判決を分析する中で、「労働者は労働を売っても命まで売っていない」という立場の明確化を強調、人間らしく働くルールを考える点では、清水明・東京争議研究会代表が50争議の深い研究の中で得られた教訓、さらに、愛高教の三栄副委員長から「日本の教職員は、企業戦争の中に無防備で教え子を送り出している」との教育現場からの発言がされました。また住友生命ミセス差別裁判で大阪地裁で6月27日、住友生命の既婚女性差別は違法であるとの勝訴判決を勝ち取った報告、JMIU新居浜支部2名の組合員が春闘時に千名の職場で宣伝カーと旗を林立させ闘っている報告、住軽金で鈴木明男さんが、労働災害撲滅、労働者の安全と健廉を守るため奮闘している状況などが報告されました。

 今後のたたかいとして、本社攻め、名古屋製造所攻め、背景資本銀行への行動として広小路総行動などが呼びかけられました。


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